10月シネマ塾レポート!「カルメン純情す」

毎月3土曜日、ミュージアムで開催する
ミニベント「北のシネマ塾」。
10/21は「カルメン純情す」(1952年 木下恵介監督)を
テーマに、北海学園大教授の大石和久理事が
トークを務めました=写真=。

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映画は、高峰秀子が演じる純情一途なストリッパー・リリーが、
パリ帰りの前衛芸術家に恋し、気に入られようと愚直に行動する姿に、笑いと涙を呼び起こされる喜劇。

大石理事は「単なるコメディではなく、時代背景が色濃く反映された痛烈な風刺喜劇である。自衛隊の前身である警察予備隊が誕生し、憲法第9条の実質的な空洞化に進もうとしていた当時の政治の流れに対する痛烈な批評精神が込められている。これは現在にも通じるのではないか」と説明しました。

さらに、カメラアングルが全編を通じて一定ではなく、同一シーンの中でも時間が経過するにつれ、右左に45度傾斜するカメラワークについて「木下監督が試みた、世界で初めての方法的実験と言われており、監督とカメラマン、俳優の演技のすべてが一致しなければ実現できない。面白い効果を生んでいる」と指摘し、参加者たちは興味深く聞き入っていました。(小田原理事)

11/18のシネマ塾は「永遠の人」!

ミュージアムで行われる、

月イチのトークイベント「北のシネマ塾」。

今年は、函館出身の高峰秀子特集!

11月18日(土)に取り上げるのは、

「永遠の人」(1961年、木下惠介監督)です。

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トーク担当は、小田原賢二副理事長 。

午後2時~、参加無料です。

お待ちしております!

10/21(土)のシネマ塾は「カルメン純情す」!

月イチのミュージアムイベント「北のシネマ塾」。

10月21日(土)午後2時からは、

「カルメン純情す」(1952年、木下惠介監督)

がテーマです!

カルメン

函館出身・高峰秀子さん出演作。

トーク担当は、大石和久理事。

どうぞお楽しみに。

8月のシネマ塾レポート!高峰秀子主演「遠い雲」

月に一度のミュージアムイベント「北のシネマ塾」。
今年は〝映画の女神、今ふたたび。女優・高峰秀子〟と題し、
函館出身の名女優・高峰さんの出演作をご紹介しています。
8/19(土)のテーマは「遠い雲」。

遠い雲

1955年、木下惠介監督作品です。
トークを担当したのは、高村賢治副館長。

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オールスターキャストながらも、
世間的な評価は意外と低いというこの作品。
しかし、「個人的に好きな作品!」という高村さんは、
作品の見どころや楽しみ方について熱弁を振るいました。

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まず、6月にシネマ塾で取り上げた
「乱れる」(成瀬巳喜男監督)と比べ、
「『乱れる』は高峰さんの心情を繊細過ぎるくらい繊細に浮き彫りにしました。 一方、この『遠い雲』は、初恋のドラマですが、高峰さん演じる主人公の、家族や兄弟、身内との関わりに重点を置いている。そうした人間模様が、ロケ地・岐阜県高山市の街並みの中で繰り広げられるのが見どころ。同じ松山善三脚本として見比べても興味深いです」と説明。

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田村高廣さんが手にした本の役割や、田村さんに告白された直後、
高峰さんがなぜ金物屋で買い物をしたのか…など、
細かいシーンの意味について詳しく解説。

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たとえば、田村さんの転勤先として、
北海道の「ルベシベ」が登場する理由は
「1950年当時は林業が盛んで、
生活の安定を意味しました」と話すと、
お客様も「なるほど!」と納得された様子。

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そして、映画の隠されたテーマとして、
獅子舞やSL、郷土芸能、
古い町並みなどが挿入されることを取り上げ、
飛騨高山の伝統や風習、しきたりが作品のバックボーンにある。高峰さんはそうした郷土文化の中に守られており、田村さんという〝異人〟が彼女を奪うことは許されるのか、高峰さんの心の葛藤になっている」と話し、「とにかく、この映画の高峰さんは美しい!!」と絶賛しました。

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さて、次回は10/21(土)午後2時から、
「カルメン純情す」をご紹介します。

そして、いよいよ2週間後に迫って参りました!

北の映像ミュージアム開館6周年記念・シネマの風景特別上映会
「北海道が生んだ、映画界の至宝!小林正樹の世界」
日時:9/2(土)、会場:札幌プラザ2・5

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上映作品「この広い空のどこかに」は、高峰秀子さんが出演
どうぞこの機会に、大きなスクリーンでご堪能ください!!

この広い空のどこかに©1954 松竹

この広い空のどこかに©1954 松竹

【午前の部】9:00開場
①9:30~ 映画「この広い空のどこかに」(111分)
②11:30~ トーク 関正喜「映画監督 小林正樹」(30分)
③12:00~ 映画「いのち・ぼうにふろう」(121分)

【午後の部】14:25開場
④14:50~ 映画「この広い空のどこかに」(111分)
⑤16:50~ トーク 関正喜「映画監督 小林正樹」(30分)
⑥17:20~ 映画「いのち・ぼうにふろう」(121分)

※チケットは前売り券1200円、当日1500円
(2本立、午前・午後の入れ替え制)。
チケットはミュージアム、道新プレイガイドで発売中です!

7月のシネマ塾レポート「流れる」

ミュージアムを舞台にした毎月第3土曜日

午後のトークイベント「北のシネマ塾」。

今月7/15は、「流れる」(1956年、成瀬巳喜男監督)

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をテーマに、安倍雄也理事が話しました。

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芸者の置屋を舞台にしたこの作品。

女主人・つた奴(山田五十鈴)の娘を演じる

高峰秀子さんだけ洋服を着ていることに注目し、

監督の意図などを解説。

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「個人的には、特に杉村春子さんが強烈!

大女優・栗島すみ子さん、田中絹代さん、

色気のある山田五十鈴さん…と、女優さんの演技合戦が

楽しめる凄い作品だと感じました」と熱弁を振るいました。

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原作を読んだ感想を交え、映画との差異の楽しみ方や、

同じく芸者世界を描いた作品、

お手伝いさんが主人公の作品なども紹介。

お客様からも感想や意見が飛び出し、

楽しいひとときとなりました。

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ご参加くださった方々、ありがとうございます!

さて次回は、8/19(土)午後2時から、

取り上げる作品は「遠い雲」です。

遠い雲

トーク担当は高村賢治副館長。

どうぞお楽しみに!

6月のシネマ塾レポート「乱れる」

毎月第3土曜日、ミュージアムで開催する

ミニベント「北のシネマ塾」。

6月17日は、高峰秀子主演「乱れる」

(1964年、成瀬巳喜男監督)をテーマに、

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高村賢治副館長がトークを務めました。

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高村副館長はまず、「メロドラマとサスペンスが合体した珍しい成瀬作品。男女が侵してはならない一線を越えるかどうか、がドラマとしての面白さ」と紹介。

前半は「高峰さんの演技に、加山雄三さんは応えきれていない」と厳しい批評をしたのに対し、「告白シーンからの後半は、成瀬監督の演出が素晴らしく、何度見てもいい」と絶賛!

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特に、劇中に登場する「橋」や「着物」がどんな意味を持つのか、独自に分析したほか、「告白シーンは、照明の使い方や高峰さんの動きによって緊迫感が高まるよう、計算された演出が光る」と解説。

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また、高峰さんの演技が「心の葛藤や乱れを、目や眉毛、口元で表現するなど見事!」と大絶賛。名演シーンを3つ選び、熱く語りました。

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また、ロケ地となった温泉街も紹介。ほかの作品のロケ地も挙げ、「成瀬作品では、男女が愛を完成させるため温泉に行くシチュエーションが出てくる」と紹介。遺作となった「乱れ雲」をリアルタイムで見たときの思い出や、「この作品の加山さんの演技は素晴らしい。ぜひこちらも見てほしい」と語りました。

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ご参加くださった方々、ありがとうございます。

次回は7/15(土)。

テーマは「流れる」です。ぜひどうぞ!

流れる

2017年後期のシネマ塾スケジュールの発表!

先週土曜日に2017年前期最後のシネマ塾

「乱れる」を終えたところですが、

さっそく後期のスケジュールを発表します!

●7月15日 「流れる」(1956年、成瀬巳喜男監督)
トーク:安倍雄也理事

流れる

●8月19日 「遠い雲」(1955年、木下恵介監督)
トーク:高村賢治副館長

遠い雲

※9月はシネマの風景特別上映会のためお休み

●10月21日 「カルメン純情す」(1952年、木下恵介監督)
トーク:大石和久理事

カルメン

●11月18日「永遠の人」(1961年、木下恵介監督)
トーク:小田原賢二副理事長

永遠の人

●12月16日
浦田久&和田由美の映画グラフィティー
〝まだビリー・ワイルダー〟「サンセット大通り」

サンセット

というわけで、好評につき、

後期も高峰秀子さん特集を続けます!

常連のお客さまも、初めての方も、ぜひ。

毎週第3土曜日午後2時から、参加無料です。

お待ちしております!