標茶・塘路湖を舞台に、アイヌ民族の青年の姿を描く
内田吐夢監督の大作「森と湖のまつり」(1958年)。
作品としてはもちろん、北海道史としても貴重な
この映画のスナップ資料が、先日ミュージアムに届きました。
お持ちくださったのは、岡山県に住む小田幸男さん。
実はこの映画に、幸男さんのお母様、
故・小田千代子さんがご出演されたそう!
遺品の中から発見し、「資料として活用してほしい」と、
北海道旅行の機会に、わざわざご持参くださったのです。
東映時代は「茜(あかね)・みやこ(漢字不明)」の芸名で
ご活動されていたというお母様。
小学生の時に亡くなったので、詳しくはわからないそうですが、
「アイヌの方から踊りを教わったり、北海道にいい思い出があって、
それを聞いた記憶があります」とのこと。
ページを開くと、美しい若き日のお母様が。
松竹時代には「宮幸子」の芸名で活動しており、
小津安二郎監督「東京暮色」にはクレジットにも登場するそう。
ちなみに、お母さまの父親(幸男さんの祖父)も映画人!
松竹蒲田のカメラマン・小田浜太郎さんで、
高峰秀子のデビュー作「母」も担当したそうです。
最近になって「森と湖のまつり」を見たという幸男さん。
お母様やお爺様が関わった作品と出会い、
改めて生前の2人について知ることもあるとか。
アルバムの写真の一部はデータ資料として譲り受け、
今後、上映会時の展示などで活用させていただくことに。
大切なアルバムはご本人に返却いたしました。
貴重な資料&お話をありがとうございました!