以前ご紹介したイオンシネマの「シネパス」。
今昔の名作を定期的に上映する取り組みです。
24日(水)、上映されるのは、この作品。
小樽ロケ「Love Letter」(95年、岩井俊二監督)です。
主演の中山美穂さんによる「お元気ですかー!」の名ゼリフ、
思い出すと涙が込み上げます・・・。
映画館を出た後は、ロケ地巡り、なんていうのもステキですね。
小樽ロケの傑作を、ぜひスクリーンでご堪能ください!
※イオンシネマ小樽の公式サイトはコチラ
以前ご紹介したイオンシネマの「シネパス」。
今昔の名作を定期的に上映する取り組みです。
24日(水)、上映されるのは、この作品。
小樽ロケ「Love Letter」(95年、岩井俊二監督)です。
主演の中山美穂さんによる「お元気ですかー!」の名ゼリフ、
思い出すと涙が込み上げます・・・。
映画館を出た後は、ロケ地巡り、なんていうのもステキですね。
小樽ロケの傑作を、ぜひスクリーンでご堪能ください!
※イオンシネマ小樽の公式サイトはコチラ
小樽ロケ地の写真レポート、第2弾をどうぞ。
* * *
三角市場の横を通って・・・
突き当りを左に曲がると、そこは「船見橋」。
大島渚監督の「少年」(1969年)に出てきた風景が、
柵の向こうに残っています。
その橋を渡れば、数々の映画ロケ地として
知られる「船見坂」があります。
大林宣彦監督の「はるか、ノスタルジィ」(1993年)、「少年」のほか、
「Love Letter」(1995年)、「探偵はBARにいる」などにも登場。
坂から見下ろすと、確かに〝絵〟になる光景が広がります。
そこから歩いて30分ほどの場所にあるのが、「富岡教会」。
ここは、「ジャコ萬と鉄」(1964年)の撮影が行われました。
なんと、外観は当時のまま!
時代を重ねたゴシック様式の美しさに圧倒されます。
そこから港方面へ歩くとある、この道。
何の作品のロケ地かわかりますか?
実は、「男はつらいよ 寅次郎相合い傘」(1975年)で
船越英二が初恋の人と再会した場所なのです。
残念ながら、もう「喫茶ポケット」はなく、
当時の面影はほとんどありません。
ということで、次の目的地は、同じく「相合い傘」のロケ地です。
(つづく)
(アラタメ)
今日から4月。
新しい生活を始める方も多いことでしょう。
そんな季節にふさわしい明るい話題を。
最近、シネコンで往年の名作のリバイバル上映が増えてますが、
今年は北海道ロケがラインアップに!
一挙まとめてご紹介します。
まずは札幌シネマフロンティアの「第二回新・午前十時の映画祭」!
新たに加わった日本映画8本のうち、
なんと3本が北海道ロケシーンあり!
◎阿寒ロケ「砂の器」(7月12日~25日)
◎夕張ロケ「幸福の黄色いハンカチ」(8月9日~22日)
◎岩内ロケ「飢餓海峡」(2015年2月7日~20日)
※詳細は公式サイトをどうぞ
続いて、イオンシネマ系列館で行われる「シネパス」!
◎小樽ロケ「Love Letter」(9月16日~19日、24日)
◎網走ロケ「南極料理人」(2015年年2月23日~27日)
※上映期間は北海道エリアです。詳細は公式サイトをチェック!
ちなみにどちらの企画も、ご紹介した作品以外のラインアップも充実!
映画好きにはたまらない一年間になりそうです。
北海道ロケの名作をご覧になった後は、ぜひミュージアムへどうぞ。
ロケ地マップや資料を見て、名画の世界に浸ってください。(アラタメ)
今日は朝から雪。一段と冷え込んだ札幌です。
さて、本日は函館港イルミナシオン映画祭(12/2~4)の
ゲストインタビュー第5弾。
小樽ロケの名作「Love Letter」(95年、岩井俊二監督)
プロデューサーを務めた河井信哉さんをご紹介します。
河井さんは 「私をスキーに連れてって」(87年) 「スワロウテイル」(96年)
「Jam Films」(2002年) 「愛のむきだし」(2008年)
など多数の作品製作に携わり、
日本を代表する映画プロデューサーのひとり。
函館には、映画祭・シナリオ大賞の
審査員を務めており、毎年のように来函されています。
そんな河井さんに質問です。
ーー北海道での最初のお仕事は?
今から30年前の「南極物語」(83年、蔵原惟繕監督)なんです。
当時はまだ20代で、ただのスタッフとして参加し、何度も稚内に足を運びました。あの作品は、フジテレビが製作した最初の映画なんですね。僕もテレビ局に入社して、まさか映画をやるとは思ってもいませんでした(笑)。
ーーそうですか!当時の思い出はありますか?
2年間の制作中、ずっと監督と一緒で、犬のオーディションなどもやって…けっこう大変でした。主演の高倉健さんと、札幌から稚内まで小さい飛行機で移動したこともあります。自分が一番最初に関わった映画でもあり、印象深いです。あれは、「南極」と言ってますが、実は北海道で撮影しているわけですよね。そういう意味では、いい意味で〝映画のウソ〟〝映画のマジック〟を感じた作品ですね。
ーーなるほど。「Love Letter」についてはいかがですか。
あれは、実質、岩井俊二監督の長編第一作目。ただ、もう、小樽に感謝、ですね。もう時効だと思うので話しますが、当時、アイドル歌手だった(主演の)中山美穂さんの役は二役の難しい役。できるかどうか、岩井監督とも議論にもなりました。一方、中山さんは若かったけれど、芸能生活はすでに長くて、テレビドラマ・歌手として成功もしていました。映画には3作に出演していましたが、本人はあまり満足していなくて、映画に対して懐疑的だったようなんですね。3作のうちひとつは、僕がプロデューサーだったんですけれど(苦笑)。それで、最後の映画でもいい、という決意で出演したのが「Love Letter」だったんです。
ーーへぇ~!そんな裏話があったんですか。
それが、実際に撮影が始まって、僕はずっといたわけではないので詳しいことは分かりませんが、ラストシーンの撮影の時です。しんしん降る白い雪の中だったんで、僕なんか「寒いな~」と思って、心配して中山に声を掛けたら、「一生ここにいてもいい!」なんて言うんですよ(笑)。それほど、小樽が気に入ったみたい。その愛着は強烈で、すごかったですね。確か、僕の記憶では、次の仕事のギリギリまで北海道にいたはず。テレビ局の人間が心配して僕に連絡してきたのを覚えています(笑)
ーー岩井監督とのお付き合いも長いですね。
ええ。この「Love Letter」ロケが伏線になっているのか、最近、岩井監督は「北海道でまた撮りたい、移り住みたい」なんて言ってるんですよ(笑)。これまでの東京発の時代は終わった、と。僕も、これからは東京にない文化、匂いを海外に伝える時代だと思うんです。ローカル発、北海道発で何かやりたいな、と思います。
ーー北海道にはまだ可能性があるのですね!
むしろ、これから〝ローカル発〟に可能性があるんだと思います。東京にない風景があるし。実は昔、札幌に映画大学を作ろうという動きがあって、それは残念ながらなくなりましたけど、もう一度、そういう拠点の場が北海道に必要だと思います。映画を作る人が集うことが大事なんです。また、「Love Letter」のロケ地になった家が火災で無くなったことは非常に残念でした。映画のロケセットを保存すれば、観光にもつながります。北海道ならオープンセットを残すことも可能なので、観光にも活用できる。今後、自分がやるときにはぜひ、そういったことも考えていきたいですね。
ーーそうですか、応援しています!ありがとうございました。
以上です。
パーティーの最中にも関わらず、
アツいお話をたっぷり聞かせてくださり、
北海道への、作品への愛情が伝わってきた時間でした。
昨日の月曜日は祝日オープン。
なので、本日は振り替え休館でした。
というわけで、本日は去る10月6日の、
岩井俊二監督ご来館エピソードをご紹介します。
えっ!なぜあの岩井監督が?
と思った方もいらっしゃるでしょう。
実は、昨日閉幕した札幌国際短編映画祭にゲスト参加しており、
会場でパンフレットをお渡ししところ、関心を持ってくださったのです!
とても気さくで、やわらかい雰囲気を持つステキな方でした。
岩井監督は、言わずと知れた「Love Letter」(95年)の監督。
冬の小樽でロケされたこのラブ・ストーリーは、
日本のみならず、韓国や台湾で大ヒット。
今でもロケ地を訪ねる人がいるほど、愛され続けている名作です。
かくいう私も大学時代、友達と「Love Letter」夜会を開き、泣き、
小樽に行ったファンのひとり。緊張しながらお迎えいたしました。
岩井監督は、展示された「北海道ロケ地100選」をじっくりチェックしたり、
黒澤明監督直筆の手紙を見たりして、和田事務局長と映画談議。
また、「北海道ゆかりの映画人」コーナーも興味深そうに眺め、
函館出身の大女優・高峰秀子さんの話題などを話しておりました。
もちろん、サインをいただいたので、ぜひ館内でご覧ください。
岩井監督は、石狩・小樽ロケ「ハルフウェイ」
(北川悦吏子監督、09年)もプロデュース。
映画祭のフォーラムで、北海道というロケーションについて
語っていた言葉が印象的でした。
それは、
「北海道は、緑がとにかく美しい」ということ。
岩井監督によると、本州は春を過ぎると木々の葉緑素が強すぎて、
映像だと黒くなるのだそうです。
さらに、「空が美しい」とも。
「雲がどんどん変わるから、同じ絵を撮り続けるのは難しいけれど、移り変わる空の美しさたるや…僕なんかそれにハマってしまった。(空全体が真っ白になる)オーバーキャストやむら雲、光の差し加減とか…これは狙ってもできないんですよね」と岩井監督。
あの独特な、繊細で、
やわらかい映像美を生み出す感性を垣間見たような気がしました。
そして、そんな北海道に住む私たち。
美しい空が、緑が、身近にある幸せを噛みしめたくなりました。