小樽ロケ研究で大学講師の方がご来館!

昨日から雪まつりが始まった札幌です。

さて先日、ミュージアムにお客様がお見えになりました。

東京の大学で非常勤講師をされているNさんです。

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小樽をモデルとしたロケ地ツーリズムについて調べており、

ここミュージアムのことをネットで知り、

参考に足をお運びくださいました。

事前にご連絡をいただき、高村賢治副館長が対応。

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小樽ロケ作をはじめ、北海道のロケ作品の内容や

札幌フィルムコミッションの活動などについて

2時間たっぷりお話させていただきました。

参考になれば幸いです!

小樽市立菁園中の生徒さんがご来館!

閉館日が来週に迫った5月23日、

嬉しい来館がありました。

小樽菁園中学校の2年生グループが、

宿泊学習の一環で見学に来てくれたのです。

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「始めるきっかけは?」

「北海道を舞台とした映画は何本あるのですか?」

「一番ヒットした作品は?」

「北海道で一番最初に公開された映画は?」

などなど、素朴な疑問に答える佐々木純理事長。

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館内のロケ地マップやリストの記録が、

ばっちり役に立ちました。

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小樽といえば、名作「Love Letter」の舞台!

最近では「きみはいい子」もロケされました。

わずかな時間でしたが、ここでの出会いが、

映画の魅力や北海道の再発見につながってくれれば。

これからが楽しみな嬉しいひとときでした。

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来てくれた生徒さん、ありがとうございました!

映画「黒部の太陽」がつなぐ縁

ミュージアムの常連・Nさんが先日、

こんな映画資料を見せにお越しくださいました。

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三船敏郎&石原裕次郎主演、映画「黒部の太陽」の宣伝素材です。

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映画は〝世紀の難工事〟といわれた黒部ダム建設の苦闘を描き、

男たちのロマンとスケールの壮大さが大きな話題となりました。

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それにしても、すごい貴重な資料ばかり!

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興奮していたところ、たまたま居合わせたお客様が

「実は私は富山出身で…」と感激のご様子。

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このお客様、実は数日前にもいらしてくださいました。

富山ゆかりの映画などを色々ご紹介下さり、

ミュージアムを応援してくださった映画好きの方なのです。

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地元ゆかりの映画にこんな風に巡り合うなんて、不思議な縁ですね。

これも、映画ファンが集う〝場〟があってこそ。

ミュージアムの意義を、改めて感じたひとときでした。

ちなみに、これら資料はNさんがお持ち帰りになりました。

ミュージアムには所蔵しておりませんのでご注意ください。

でも、いつか、きっと、Nさん資料展を開催したいです!

西嶋真司監督がご来館!

福岡県田川市の記録作家、

林えいだいさん(1933~2017)の生き方を描いた

ドキュメンタリー映画「抗い 記録作家 林えいだい」。

監督を務めた西嶋真司さんが先日、

ミュージアムにご来館されました!(写真左の方)

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ゆっくりお話を伺えなかったのが残念ですが、

ばっちりサインはいただきました!

西嶋さんは、RKB毎日放送のディレクターとして

戦争を中心とするドキュメンタリー番組を製作。

本作は、福岡県筑豊を拠点に、北九州の公害運動をはじめ、

朝鮮人強制労働、炭鉱・港湾労働、戦争の実相など、

歴史に翻弄された人々をテーマに健筆を揮ってきた

林さんに密着。セロテープでペンを指に巻き付けながら

懸命に記録を残す彼の姿に迫ります。

残念ながら林さんは2017年9月1日、

肺がんのため死去されましたが、この映画は

第23回平和・協働ジャーナリスト基金賞大賞を受賞。

現在も全国で上映されています。

映画の公式サイトはこちら

東京フィルムセンター主任研究員の岡田さんがご来館!

東京国立近代美術館フィルムセンター。

映像・映画を専門とする、国内唯一の国立機関です。

その主任研究員、岡田秀則さんが、

11/3、ご来館くださいました(写真左)。

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新千歳空港でのアニメーション映画祭参加で来道し、

この機会に札幌まで立ち寄ってくださいました。

館内の展示物を熱心にご覧になる岡田さん。

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フィルムセンターは、

映画の博物館・資料館としての役目も果たしており、

小さいながらも、

ここミュージアムの現状や課題などを調査。

資料収集や保存、公開に関する

情報交換をさせていただきました。

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映写技師の理事も同席し、

映写機の専門的な話題で盛り上がる一幕も。

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こうした人的ネットワークを大切に、

ミュージアムを発展させられれば、と思います。

聞けば岡田さん、ミュージアムから空港に戻り、

すぐ東京に戻られたそう。

わざわざ足をお運びくださり、ありがとうございました。

今度は、北海道の美味しい食べ物や風景も、

楽しんでくださいね!

士別市・テアトル銀映の映写機に寄せて~池田さんの思い出

ミュージアムの入口にどっかり置かれた

今や希少な「35ミリ映写機」。

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戦前から1960年代にかけて

主に使われた「カーボンアーク式」で、

士別市にあった「テアトル銀映(銀映劇場)」

から、譲り受けました。

その映画館に「高校時代、通いました」という

来館者さんのエピソードをご紹介します。

江別にお住まいの池田さん。

剣淵出身で、士別高校に通った3年間、

「この劇場で、いろいろな映画を観ました」とのこと。

当時、入場料は150円。

「お小遣いの範囲」で足を運び、

「アラビアのロレンス」などの大作に胸躍らせ、

「リサの瞳のなかに」(1962年のアメリカ映画)などの

青春ラブストーリーに心を奪われ・・・

中でも「エデンの東」を観たときは、

「一週間くらいぼーっとしてました(笑)」とのこと。

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青春時代の思い出深い映画館の映写機と

ここで出会って驚くやら、嬉しいやら。

素敵な映画体験をたっぷりお聞かせ下さいました。

 

この映写機は、2014年、

移動費を寄付で集めるなど、一年掛かりで準備し、

士別からミュージアムに運び込まれました。

こうして喜んでいただけると、その甲斐があったというもの!

皆さんもぜひ、迫力満点の映写機に会いにきてください。

来館者6万人を突破!

2011年に開館して以来、6年となる北の映像ミュージアム。

昨日10/13には、通算の来館者が6万人を突破!

記念すべき6万人目の方に、プレゼントを贈りました。

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ラッキーな来館者さんは、東京の会社員・中澤雄大さん。

親戚の法事で来道し、札幌・近代美術館の

ゴッホ展を見た帰りに立ち寄ってくださったそう。

学生時代には年間400本(!)を見るほどの映画好き。

ミュージアムにもすでに2回来たことがあったそうで、

この日も熱心に資料を手にとっておられました。

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「映画は人生を教えてくれます。

北海道を舞台にした作品やロケ地のことを

色々知りたくて足を運びました。光栄です!」と嬉しいお言葉。

さらに、「北海道の文化を考える上で、ミュージアムは重要な場所。

映画好きには最高のスポットです!」とのこと。

ちなみに、お好きな1本を伺ったところ、

即、「函館ロケの海炭市叙景ですね」とのお答え。

スタッフ・新目も携わった作品で、嬉しい限り!

お仕事やプライベートで何度も北海道には足を運ばれているそうで、

我々スタッフと共通の知人や話題で盛り上がりました。

なお、プレゼント内容は、

ミュージアム編の書籍「シネマの風景」
書籍「ほっかいどう映画館グラフィティー」
函館ロケ映画「オーバー・フェンス」DVD
ミュージアムのオリジナルロケ地マップ の4点です。

これまで足を運んでくださった方々、

ご支援くださっている方々へ感謝を込めて。

これからも、どうぞよろしくお願いします!

県立広島大の矢澤教授がご来館下さいました

皆さん、広島にある

「おのみち映画資料館」をご存知ですか。

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※公式サイトはこちら

その運営などに携わる

県立広島大学経営学科の矢澤利弘教授が

先日ご来館くださいました!

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「国内映画資料館の実態調査による

文化施設マネジメントの比較研究」

というテーマの研究の取材とのこと。

ミュージアムの取り組みや現状、課題を

ざっくばらんにお話したところです。

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嬉しいのは、今後、連携もできれば!

というご提案があったこと。

未来に開かれたミュージアムであるために。

こうした関連施設とのつながりが広まればと思います。

ちなみに、矢澤教授は、

イタリアン・ホラー映画の研究者でもあるそう。

ベストワン作品を伺ったところ、

ダリオ・アルジェント監督の

「サスペリアPART2」というお答えをいただきました!

ダリオ監督研究本も執筆されてるとか。

ぜひお手に取ってみてください!

35㎜映写機に寄せて~Hさんの思い出

7月上旬、北海道旅の途中に立ち寄られたHさんが、

館内に展示された映写機に感激し、

後日、ご自身の体験談をメールでお寄くださいました。

ご本人の了解のもと、その一部をご紹介します。

* * *

突然懐かしい機械に会い、驚きました。
高校時代、父が興業屋で
その手伝いで35mm映写機を回していました。
移動映画では箱形のランプ式、常設館(だいぶ以前に廃業)は
カーボンアークの大型機アメリカ製の
シンプレックスという機械でした。
(映写技師試験場もシンプレックスでした)

昼間は学校、夜は映写仕事で勉強は学校だけでした。笑
カーボンアークのカーボンロッドは初期点火後自動送りでしたが、
位置がずれるので絶えず監視修正が必要でした。
当時カーボンは2社で作られていましたが、
社はアーク色が安定しないと言う問題があったのを覚えています。

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昔の映画ポスターを掲げる東京都青梅(おうめ)市(Hさんご提供)

また、三流館だったので、扱う映画は古い物ばかり。
傷んだフィルムの修正もひと仕事、映写中に切れることも度々、
シンプレックスは、映写画像安定のため大きな
フライホイールが付いていたので
スイッチを切ってもすぐ停まらない、
仕方なく高速で廻ってるそのフライホイールを手で停める
と言う神業も必要でした。

移動映画は、あちこちの青年団などに頼まれての野外映写でしたが、
電源事情が良くない時代で、
光源ランプを点灯すると電圧が落ちて映写速度が低下、
音声がモゴモゴになってしまうこと度々、その扱いも苦労しました。

築地の松竹本社にフィルムを取りに行ったりも私の仕事で
キャンバスの袋に入れたフィルム10~12缶を担いで運びました。
フジセントラルは同業者の映画館手伝いで扱ったことがあります。

なお、扱った大型映写機があったのは
現在の東京都羽村市(戦中は西多摩村)にあった「錦亀館」
という小さな劇場兼映画館。新聞屋さんが所有し、
そこを父が時々借りて、一晩だけ映画を上映していました。

* * *

まるでニューシネマパラダイスの世界!

映画の黄金期を親子で支えられたHさん、

貴重な思い出を、どうもありがとうございました。

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