2015年振り返り④~きみはいい子

10個のキーワードで2015年の

ミュージアムを振り返る企画第4弾。

今回のキーワードは「きみはいい子」です!

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(C)2015 アークエンタテインメント

2014年、函館ロケ「そこのみにて光輝く」で

高い評価を受けた呉美保監督の最新作。

小樽を舞台に、学校や家庭、家族の問題に

苦悩する人々を優しく包み込む群像劇でした。

ミュージアムでは、呉監督インタビュー(記事はこちら)のほか、

小樽での完成披露試写会レポート(記事はこちら)、

出演した北海道キャストの方へのインタビュー

(記事はこちら ※シアターキノサイトにリンクします)

など、さまざまな形で応援!

実はロケ地探しなどにも若干協力し、

エンドロールにも記名いただいた思い入れのある作品です。

もしこれからご覧になる方は、最後までお見逃しなく。

日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞、主演男優賞に小樽ロケ「きみはいい子」の高良健吾さん

年末が迫り、今年一年を締めくくる

各映画賞が発表となっています。

第28回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞では、

高良健吾さんが初の主演男優賞に。

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小樽ロケ「きみはいい子」と「悼む人」の2作品で、

抑えた中にも感情が伝わる演技力を発揮したことが評価されました。

「きみはいい子」は、ミュージアムもちょっぴり協力した作品。

なおさら、嬉しいですね。おめでとうございます!

また、遠別出身の映画評論家、故・品田雄吉さんには

特別功労賞が贈られることが、満場一致で決定。

実兄の映画コレクションを収蔵するミュージアムの、

名誉顧問を務めてくださった品田さん。

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今頃は、天国で大好きな映画を楽しんでおられるでしょうか。

ありがとうございました。

「そこのみにて光輝く」メインテーマ担当のヴァスコ・ヴァッシレフ&田中拓人、12/4(金)札幌でコンサート!

函館ロケの傑作「そこのみにて光輝く」のメインテーマを担当した

バイオリニスト、ヴァスコ・ヴァッシレフ氏と、

同じく「そこのみ~」の音楽を手掛けた田中拓人氏の

コンサートが、12/4(金)午後7時から、

札幌・ふきのとうホールで開催されます!

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(C)2014佐藤泰志/「そこのみにて光輝く」製作委員会

2人は呉美保監督の小樽ロケ「きみはいい子」も携わり、

両作品のオリジナル・サウンド・トラック(田中拓人氏が音楽担当)

も絶賛発売中だそうです! 館内にはチラシを展示中。

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コンサートの料金は4000円。

問い合わせはオフィス・ワン(011-612-8696)へ。

※ヴァスコ・ヴァッシレフ氏の公式サイトはこちら

小樽ロケ「きみはいい子」出演・大橋千絵さんインタビュー!

先日ミュージアムにご来館くださった

札幌在住の役者・大橋千絵さん。

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インタビュー記事が、シアターキノサイトにアップされました!

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※記事はこちら

ミュージアムとのコラボ企画

「北の注目される役者たち」の連載第2弾です。

ちなみに24日(土)午後4時半からは、

シアターキノにて「きみはいい子」が上映!

冒頭、大橋さんと小林なるみさんのトークが行われます。

※イベント詳細はこちら

司会はミュージアムスタッフの私(アラタメ)が担当する予定。

どうぞお楽しみに!

祝!モスクワ国際映画祭最優秀アジア映画賞!!小樽ロケ「きみはいい子」出演の小林なるみさんインタビュー

現在公開中の、小樽ロケ「きみはいい子」。

6月に開催された「第37回モスクワ国際映画祭」で、

NETPAC賞(最優秀アジア映画賞)を受賞しました!

おめでとうございます!

呉美保監督の前作函館ロケ「そこのみにて光輝く」と続けてご出演された

札幌の俳優・小林なるみさんのインタビューが

シアターキノサイトにアップされました!

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※サイトはコチラ

ミュージアムとのコラボ企画第2弾

「北の注目される役者たち」の初回を飾るインタビューです!

映画の鑑賞後に、ぜひお読みください。

イオンシネマ小樽で「きみはいい子」ミュージアム開催中!

6/27(土)に公開される小樽ロケ「きみはいい子」。

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(C)2015 アークエンタテインメント

ロケ地・小樽の映画館「イオンシネマ小樽」では、

映画の公開に合わせた大規模な展示を展開中!

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中には、完成披露試写会をレポートした

ミュージアムブログもあるそう。

こちらミュージアム館内にも、映画館の特集ポスターを掲示中です。

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ちなみに本日6(土)からは、

高良健吾さん主演「横道世之介」をリバイバル上映!

こちらも傑作ですので、よければどうぞ。

※イオンシネマ小樽の公式サイトはコチラ

小樽ロケ「きみはいい子」新ポスターが到着

6月27日に公開される小樽ロケ

「きみはいい子」(呉美保監督)の

新ビジュアルポスターが届きました。

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人が人を想う優しさが、そっと伝わってきます。

チラシもぜひ。

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小樽での完成披露試写会レポートもどうぞ→コチラ

公開まであと2か月。

楽しみですね!

札幌の俳優・小林なるみさんが来館!

昨日14日、素敵な着物姿で

ミュージアムにご来館くださったのは、俳優の小林なるみさん。

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昨年国内外で高い評価を集めた

呉美保監督の函館ロケ「そこのみにて光輝く」、

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(C)2014佐藤泰志/「そこのみにて光輝く」製作委員会

そして6月27日に公開される呉監督の最新作、

小樽ロケ「きみはいい子」。

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(C)2015 アークエンタテインメント

その両作品に、ご出演されています!

両作品への思い、俳優としての原点と道のり・・・

根掘り葉掘り伺いました。

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インタビュー終了後、館内のロケ地マップをご覧になり、

印象に残る一本に「駅 STATION」を挙げた小林さん。

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理由は、ロケ地の増毛に祖父が住んでいて、

思い出深い土地だからだそう。

緒形拳さん主演の「歩く、人」の舞台となった

国稀酒造にも何度も足を運んでいるとか。

う、うらやましいです!

もちろん、サインもいただきました。

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インタビューの詳細は

後日ご紹介しますので、どうぞお楽しみに。

イオンシネマ小樽で6月、函館ロケ「そこのみにて光輝く」リバイバル上映!

昨年、日本映画賞を総なめにした

函館ロケ「そこのみにて光輝く」(呉美保監督)。

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(C)2014佐藤泰志/「そこのみにて光輝く」製作委員会

見逃した方&「もう一度スクリーンで観たい」方に朗報です!

イオンシネマ小樽で、6/13(土)~26(金)、再上映されるそう。

そして翌27(土)からは、呉監督最新作の

小樽ロケ「きみはいい子」が公開!

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(C)2015 アークエンタテインメント

ぜひロケ地の小樽で観てほしい秀作です。

ちなみに

5/23(土)~6/5(金)は「悼む人」が上映され、

6/6(土)~19(金)は「横道世之介」もリバイバル上映。

高良健吾さん&呉監督の作品が目白押しですね!

ぜひこの機会に、映画館に足をお運びください。

詳細はイオンシネマ小樽へ→公式サイトはコチラ

小樽ロケ「きみはいい子」完成披露試写会レポート!

6月に全国公開される小樽ロケ「きみはいい子」。

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(C)2015 アークエンタテインメント

昨年国内外で高い評価を受けた
函館ロケ「そこのみにて光輝く」の
呉美保監督最新作としても、注目を集めています。
3月7日(土)には、イオンシネマ小樽で
呉監督と主演の高良健吾さんを招いた
完成披露試写会が行われました。

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生徒役として出演した地元の子どもたちが大勢参加する中、
和気あいあいと行われたトークの模様をご紹介します!
※コメント後半は映画内容に触れる部分がございます。

まずは映画の上映前、
観客のみなさんにお二人からこんなメッセージが送られました。

呉監督/たぶん〝お久しぶりです〟の方がたくさんいらっしゃると思います。去年6~7月、小樽で撮影させていただき、あっという間に3月となりました。今日は一般の方に見ていただく最初の完成披露試写ということで、ワクワク・ドキドキしています。6月の全国公開を前に、真っ先に小樽の方たちに映画を見ていただきたかった。一緒に映画を作った仲間たちと、今日を迎えられたことがすごく嬉しいです。

高良さん/今日は〝生徒たち〟に会えるのを楽しみにしてきました。僕は先に映画を観たけれど、良い映画になっていて、みんな生き生き芝居しています。たくさんの子どもとお芝居するのが初めてで、先生役を演じられるか最初は不安でしたが、子どもたちの力にすごく助けられました。みんなが僕を「先生」にしてくれました。素敵な映画になっているので、楽しんでください。

そして映画の上映後、再びお二人が登場。

呉監督/どうだったんでしょう…ドキドキしています。(会場から拍手!) 生徒役の子どもたちは、きっと自分のことを必死に探しましたよね(笑)。

司会/高良さんは色々な映画に出てらっしゃいますけど、教師役は初めてなんですね。

高良さん/はい。最初は、自分が先生として生徒と向き合えるか不安でした。子どもたちは〝生〟の芝居をしてくれるので、そこには絶対関係性が映ってしまう。だから、ちゃんと関係を築けるかなと思ったんです。でも、現場に行ったら仲良くなれて、僕を「先生」にしてくれたことを、感謝しています。

司会/呉監督もデビュー以来、こんなに多くの子どもを起用することはなかったということですが。

呉監督/そうですね。だから今回、クラスメイト役の38人全員をオーディションで選んだ時、一般の方や映画未経験の子どもも多かったのですが、ひとりひとりと話して、この映画にふさわしい役を考えました。教室の席順も、助監督さんと「この子の隣はこの子がいいよね」と考えて、その作業がすごく楽しかったです。でも、それは準備の段階で、現場に入ったら(先生役の)高良さんに「あとは生徒たちとうまくやってちょうだい!」と丸投げ(笑)。私はほとんど教室に入りませんでした。

司会/〝丸投げ〟された岡野先生はどうでしたか?

高良さん/友達と話している感覚でしたよ。僕自身、〝おじいちゃん〟みたいな面も、〝赤ちゃん〟みたいな面もあるので、うまく溶け込めたのだと思います。

司会/小樽ロケで、印象に残っていることをお教えください。

呉監督/子どもたちのシーンは毎週末の撮影で、最初はよそよそしかったのに、どんどん仲良くなっていくんです。と同時に、ケンカもあったり(笑)、だんだん「クラスメイト」になっていくのが印象的でした。そんな中で、調子に乗る子もいれば、諫める子が出てきて、私に相談するんですが、それを高良さんに「何とかして」って丸投げして(笑)。その作業が日に日に多くなり、そういう雰囲気が映画に出ている気がします。

高良さん/僕は生徒たちとのシーン、すべて心に残っています。きっと、みんなが去年の6月にしか出せなかった雰囲気、言えなかったセリフが映画に刻まれていて、それは〝宝物〟だと思います。そこに僕も参加して、一緒にフィルムに焼き付けることができたことは、僕にとっても大きな出来事でした。みんなと過ごした一か月間は、大人と芝居するのとはまた違う感情で演じることができました。

呉監督/映画である「宿題」を出すシーンがあるんです。台本には(その宿題をした後の感想の)セリフが書いてあったんですけど、徐々にクラスの雰囲気が出てきて、先生役の高良さんとの距離感もいい感じになってきた時に、私は『台本に書いてあることを映像で超えたい』と思って、高良さんに「実際に宿題を出すとかどう思いますか」と相談したんです。すると、「やりたい!」って言ってくださって。(撮影の)前日に、みんなに急に「宿題」を出しました。そしたら、まさに映画みたいに「えぇー!」って反応で(笑)。でも、ちゃんとしてきてくれて。私が好きなのは、あのシーンのみんなのセリフが〝お利口〟だけじゃないところ。「なんかうざかった」とか言いつつ、その顔は嬉しそうに照れたりして。それが可愛いし、いいなと思っています。

高良さん/やっぱり、カメラを向けられたら恥ずかしいし、意識してしまう。だけど、みんなあのシーンはちゃんと自分の言葉で、感情で話していた。それはなかなかできることじゃない。それが、この映画には焼き付いて、ずっとこの世には残っていく。これは〝ご褒美〟だと思います。

ここで、来場のマスコミの方より質疑応答。

マスコミ/そもそも、この原作本(中脇初枝「きみはいい子」/ポプラ社刊)を映画化しようと思ったのは?

呉監督/原作を読んだ時、新聞やニュースで取り沙汰されている問題がたくさん入っていて苦しかったです。けれど、苦しさと共に、この本には「救い」があると思いました。私は、「救い」や「希望」を見い出せるものでなければ、映画を作る意味はないと思っていて。この原作は、遠い未来がハッピーになるというような大げさなことではなく、〝明日の一歩〟になれる気がして、映画にしたいと思いました。

マスコミ/呉監督は最近、妊娠を発表されましたが、母親を描いたこの作品でどんなメッセージを込めましたか。

呉監督/尾野真千子さん演じる「雅美」という母親が、子供に手をあげるシーンがあります。私は、その人が生きてきた環境・育ちが、その人の行動に影響していると思っていて、そういう意味で「雅美」は子どもを愛したい、けれどどう愛したらいいかわからない。それは、自分がちゃんと愛された実感がないから。それを言葉で説明することはないんですけれど、劇中で池脇千鶴さん演じる「陽子」が自分の経験を話してくれて、救われた気持ちになるんですね。実際、彼女が今後一切手をあげないかと言ったら分からない。けれど、そういうことの積み重ねで、自分を見てくれている人がいることが、彼女の救いになるのではないか、と思います。

司会/ご存じの方もいるかと思いますが、監督は現在、妊娠8か月なんですね。(会場拍手!)

マスコミ/小樽の町の印象は。

高良さん/撮影の一か月間、一度も家に帰らず、小樽に住むという贅沢な経験をしました。それまでは、小樽は映画のイメージと、高3のときに修学旅行でちょっと来た、という程度の印象。でも、住んでみて、すごく好きになりました。ロケした小学校から見る景色がいいですね。パステルカラーで、東京では絶対ない色使いの景色。あと、「坂」って物語がある感じがして、坂を走るシーンは画的にもグッとアガりました。この撮影で一番大変なシーンでしたけれど(笑)。

呉監督/編集でつないだのが劇中の部分ですけれど、あの前後で4倍くらい走りましたよね。

マスコミ/池脇千鶴さんと高橋和也さんはご夫婦の役どころなのでしょうか?

呉監督/気付いてくださいました? 表現として直接的に描いてはいないんですが、(尾野さん演じる)「雅美」にとって(池脇さん演じる)「陽子」があるように、「陽子」にとって、高橋さん演じる「大宮先生」との出会いがあったから、笑っていられる。そういうことをなんとなく感じてもらえたら、人と人がつながって生きている感じが描けるのかなと思い、願いを込めて「夫婦」になってもらいました。

ここでサプライズのプレゼント!
高良さん演じる「岡野先生」のクラスメイトを代表して
男子2人から感謝の手紙が読み上げられました。

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高良さん/嬉しいです。この映画の経験が、みんなの勇気になったり、これからの人生で背中を押してくれる存在になったらいいなと思っています。僕も、みんなとの出会いを大切にします。ありがとうございます。

さらに、3月14日誕生日という呉監督に
バースデーケーキが送られたりと、
会場は大変和やかで温かい雰囲気に包まれました。

ちなみに映画のエンドロールには、
我々「北の映像ミュージアム」が「協力」でクレジットされています!

また、イオンシネマ小樽には、
ミュージアム学生スタッフOBの木屋拓真君が働いています。
「きみはいい子」のPRコーナーも彼の手作り!

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ご来場の際には、映画愛の詰まった
オリジナル宣伝ブースもぜひご覧ください。

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映画「きみはいい子」は6月、全国ロードショーです。
映画の公式サイトはコチラ

(アラタメ)