篠原哲雄監督インタビュー!in 函館港イルミナシオン映画祭

今日は月曜休館日。ですので、昨日閉幕した

函館港イルミナシオン映画祭ゲストの

篠原哲雄監督インタビューをご紹介します。

篠原監督の北海道ゆかり作品はコチラ。

函館ロケ「オー・ド・ヴィ」(2002年)
小樽・石狩ロケ「天国の本屋~恋火」(2004年)
函館ロケ「つむじ風食堂の夜」(2009年)

特に、「オー・ド・ヴィ」は 2000年の第5回函館港イルミナシオン映画祭

シナリオ大賞グランプリ受賞作の映画化。

函館のとある酒場を舞台に、

飲む者を幸福のうちに死へと導く

謎の酒を巡る神秘的で官能的な恋愛ストーリー。

タイトルは、フランス語で「生命の水」の意味であり、

極上の蒸留酒のことだとか。

映画祭会場のひとつ、まちづくりセンターでは、

当時のロケ風景写真などが多数展示されておりました。

さて、そんな函館の映画祭とも 関わりの深い篠原監督への質問です。

ーー函館のロケ地としての魅力は?
オープンセットのような街並みです。坂や海などを含め、特に西部地区は雰囲気が良くて、街幅が取れる気がするんです。特に函館は、映画祭を通じて知り合った函館の人たちが非常に協力的。ですから、単なる街の魅力にだけではなく、僕にとっては人の魅力が大きいですね。

ーー小樽・石狩でロケした「天国の本屋」の場合はいかがでしょう?
「天国の本屋」の場合、ロケ地を小樽に決めた一番の理由は、色がある街だったから。古いモノと新しいモノが混在している小樽の雰囲気を気に入り、天国の設定にしました。また、室蘭を現世という設定にしたのは、両方ともいい街で、ロケにふさわしい匂いがするんですよ。ロケ地ってどこでもそうなんですよね。あと石狩は、市の職員でロケ地誘致に熱心な方がいたことも大きかったですね。

ーーなるほど。やはりここでも「人」なんですね。
街によって魅力は違います。「北海道らしさ」という括りではなくて、その街の魅力、そして、人の魅力に尽きますね。

とのことでした!

今回の映画祭で、篠原監督は震災復興への願いを込めた

「柔らかい土」「深夜裁判」の2作品を上映。

そのスタッフや俳優さんら仲間を連れて来函し、

地元の店を訪れ、積極的に交流を深めていた様子が印象的でした。

ぜひ、これからもこの北海道で、

お気に入りの函館で、新作が誕生するよう、応援しております!

函館港イルミナシオン映画祭最終日レポート!

映画祭3日目。

この日の函館は、降ったりやんだりの小雨模様。

谷地頭にある「ふるる函館」会場では、

沖縄県宮古島で古くから歌い継がれる「唄」を追った

ドキュメンタリー「スケッチ・オブ・ミャーク」(2011年、大西功一監督)

映像集団「革命トマト」の長編第一弾 「KAMACHOP」(2007年、松本庵路監督)

など、まちづくりセンター会場では、

ソウルの街角に生きる若者をリアルに描いた

韓国ニュー・ウェーブの話題作「風吹く良き日」(80年、イ・ジャンホ監督)

篠原哲雄監督プログラムの短編上映

などなど、 盛りだくさんの内容。

特に盛り上がったのは、

金森ホールで行われた原田芳雄さん追悼企画

「寝盗られ宗介」(92年、若松孝二監督)の上映!

若松監督ご本人が来場し、

原田さんの人柄や思い出話を披露。

観客からの質問にも答えるなど、

映画ファンにはたまらない時間となりました。

この後、高校野球名門校の補欠部員の青春を描く

「ひゃくはち」(2008年、森義隆監督)が上映。

(とてもいい内容で泣きました!オススメです!)

そして、クロージング作品「監督失格」の

上映&ゲストトークで閉幕となりました。

前日のロープウェイ休止によるプログラム変更により、

映画祭終了は夜11時と深夜になりましたが、

多くの観客が最後まで楽しんでおられました。

悪天候のため、会場間の移動は大変でしたが、

多くの映画人との交流、 思わぬ秀作の発見、

そして何より、函館の人との出会い。

そんな映画祭ならではの楽しみを満喫できた3日間でした。

実は映画祭開催期間中、

北の映像ミュージアムスタッフとして ゲスト7人にインタビューを実施!

ロケ地としての北海道の魅力や 撮影の思い出について伺いましたので、

今後、少しずつご紹介いたします。

7人が誰かは…乞うご期待!

ヒントは、北海道ゆかりの映画人です。

函館港イルミナシオン映画祭2日目レポート!

映画祭2日目。

3会場で短編&長編合わせて

10作品以上が上映される予定でしたが…

なんと、朝からひどい雨と強風! (傘を差して歩けないほど)

この悪天候のため、 午前中でロープウェイが休止となり、

スケジュールと会場が大幅に変更となりました。

この日、上映された北海道ロケ作品は

むかわ町民でつくるミュージカルドラマ第4弾

「赤い夕陽の爺yulie(ジュリー)」(2011年、伊藤好一監督)

函館オールロケ作品 「スノーフレーク」(2010年、谷口正晃監督)

の2作品。

夕方から、金森ホールでは

「マイ・バック・ページ」(2011年、山下敦弘監督)が上映。

出演されたあがた森魚さんと 原作者の川本三郎さんのトークもあり、

会場は熱気に包まれていました。

ちなみにこの作品、

帯広出身の熊切和嘉監督(「海炭市叙景」など)が カメオ出演されています!

ご覧になった方、お気づきでしたか?

上映終了後、函館山ロープウェイ近くの

FMいるかビルにある「カフェ・ぺルラ」で 行われた公式パーティーの様子。

多くのゲストが参加し、

市民や映画祭スタッフと楽しげに交流していました。

と、その中で、気になる集団を発見!

むかわ町から参加した 「赤い夕陽の爺yulie(ジュリー)」チームの方々。

皆さん、盛り上がってますね~!

また、「スノーフレーク」の谷口監督もご来場。

映画祭ディレクターとして当初から携わり、

現在も俳優、歌手として大活躍の あがた森魚さんの姿も!

そんなこんなで函館の夜は更け… 最終日へ突入です。

函館港イルミナシオン映画祭初日レポート!

本日、「函館港イルミナシオン映画祭」が開幕!


12月4日(日)までの3日間の模様を レポートいたします。

初日の函館は、穏やかな晴天。
まずは、昨年12月に亡くなった

函館出身の女優・高峰秀子さんの追悼上映

「二十四の瞳」(54年、木下惠介監督)で幕開けです。

会場の函館山頂にある クレモナホールは満席状態!


作品は、香川県の小豆島が舞台。

昭和3年から終戦後の 18年間にわたる激動の時代を背景に、

高峰さん演じる女教師と、生徒たちとの交流を描く感動作です。

上映後、評論家の川本三郎さんが登場。


作品の見どころや、高峰さんの魅力について解説し、

「高峰さんを函館の誇りにしてください」と締めくくられました。

その後、金森赤レンガ倉庫にある金森ホールに会場を移し、

オープニングとして 森田芳光監督の最新作(なんと公開前!)

「僕達急行A列車で行こう」を上映。

発熱のため、残念ながら森田監督は 急きょ欠席となりましたが、

スタッフが撮影時のエピソードなどを紹介していました。

開会式&シナリオ大賞発表に続き、

オープニングパーティーが行われました。


ちなみに、別会場のまちづくりセンターでは、

函館ゆかりの映画ポスターや写真を多数展示。


「ギターを持った渡り鳥」(59年、斎藤武市監督)

「オー・ド・ヴィ」(2002年、篠原哲雄監督)

「パコダテ人」(2002年、前田哲監督)…

函館というマチが、 多くの映画人に愛されてきた歴史がよく分かります。

というわけで、初日は終了!

順調にスタートした映画祭ですが、 2日目は波乱の展開となったのです。

オープンまでの道のり⑦~「シネマの風景フェスティバル」

連日の雪と寒さで、道路が凍ってツルツル!の札幌です。

さて、本日は不定期連載

「オープンまでの道のり」をご紹介します。

◆ ◆ ◆

2010年6~7月。

「北の映像ミュージアム」活動を始めて10年

という節目を記念し、 旧東宝プラザで開催されたのが、

「シネマの風景フェスティバル」です。

〝太陽族〟を体現した石原裕次郎さん

マイトガイと謳われた小林旭さん

任侠映画の大ヒーロー高倉健さん

清純なヒロインを演じた浅丘ルリ子さん

など、映画が黄金期を迎えた昭和30年代の息吹を蘇らせるべく、

選りすぐりのスターが出演した6作品をピックアップ。

6月26日(土)~7月2日(金)の1週間にわたって延べ28回上映し、

スペシャルゲストによる

解説やトークで楽しんでもらうという内容でした。

上映作品とゲスト内容は以下の通り。

●道南ロケ 「赤いハンカチ」(函館)
「ギターを持った渡り鳥」(森町)
ゲスト/作家・評論家 川本三郎氏「ロケ地函館と裕次郎&旭」

●道央ロケ 「白痴」(札幌)
ゲスト/映画評論家 品田雄吉氏「黒澤明監督と昭和の札幌」
「Love Letter」(小樽)
解説/ミュージアム理事 喜多義憲「ノスタルジック小樽」

●道東ロケ 「南極料理人」(網走)
ゲスト対談/沖田修一監督&原作者 西村淳氏「ロケ地網走と南極」
「網走番外地」(網走)
ゲスト/作家 小檜山博氏「網走刑務所とその歴史」

往時のマチの記憶を次世代に伝えようと、

会場には、懐かしのポスターや昭和の狸小路の映画館写真も掲示。

その一部を、現在、ミュージアムにも展示しています。

上映活動の集大成となる

我々NPOにとっては未経験の大規模イベントでしたが、

予想以上の大盛況で終了!

しかし、このイベント開催を告知する2010年6月7日発行の会報で、

ミュージアム理事の喜多義憲はこう書いています。

これからの運動はどうなるのか。
NPO内部には「この10年間、やれるだけのことはやった。
フェスティバルを総決算に運動を一時休止しよう」という意見もごく最近まであるにはあった。(中略)
以上のような厳しい状況なのだが、それでも敢えて言いたい。
「夢はあきらめない」。 (中略)
立派な建物でなくてもよい。
北に生きる者たちが愛してきた映画の息吹を次世代に伝えられるような
「出会いの場」を、粘り強く造っていきたいと思う。

この想いがついに通じ、このイベントが終了した約5か月後、

いよいよ、ここミュージアムの拠点開設に向けて

事態は急展開することになるのです!

(つづく)