作家・木下順一さんの娘さんがご来館!

今日は初夏のような好天!

大通公園では、家族連れやカップル、ペット連れの方々が

連休の1日を楽しんでいます。

さて、本日は札幌にお住まいの

渡辺絵里子さんがご来館くださいました。

渡辺さんは、函館の作家、故・木下順一さんのご長女。

木下さんは、函館で約半世紀にわたり

タウン誌「街」の編集と発行に携わる一方、

「人形」「湯灌師(ゆかんし)」などの小説、随筆を発表されています。

そんな父を持つ渡辺さんと

ミュージアムの接点は、ずばりこの方。

そう、故・竹岡和田男さん。

実は、竹岡さんは道新時代の昭和30年代後半、函館で勤務。

当時、編集長を務めた道新系の雑誌「月刊ダン」に

木下順一さんもエッセーを寄せており、渡辺さんは

父親から竹岡さんの名前を聞いた記憶があるそう。

「父は、いろんな方と意見を闘わせていたので、

もしかしたら竹岡さんとも何かの話題で議論になったり、

喧嘩したかもしれませんね(笑)

でも、はがきのやり取りなども

あったように記憶しています」とのこと。

 

函館を愛し、身を削るように書き、

タウン誌の発行に執念を燃やした木下順一さん。

そのお人柄を聞けば聞くほど、

どこか竹岡さんと相通じるものがあった気がするのです。

函館と、札幌で燃えた、

ふたつの強烈な魂に想いを馳せた1日でした。

 

ちなみに、渡辺さんは父親を紹介するHPを開設中↓

http://hohoemi.yu-yake.com/

ご興味のある方は、ぜひご覧ください。

学生ボランティアのご紹介!

今日はポカポカいい天気!

さて、本日は新しい学生ボランティアスタッフさんをご紹介。

北海学園大3年生の鎌田悠花さんです。

ミュージアム理事の大石和久教授のゼミ生さん。

ということは、映画好き・・・?

「でも、特に古い映画のことはよく知らなくて。

ミュージアムに来れば映画も観れるし(笑)、

書籍もあるから、少しでも詳しくなれるかな、と思って

お手伝いに来ました」とのこと。

そうした理由、大歓迎!

だって、ミュージアムの礎を築いた

故・竹岡和田男さんが望んだのは、

映画を学びたい若者のための拠点づくり、でもあったのです。

聞くとこの鎌田さん。

文学に興味があり、本屋さんでバイトもしてるとか。

映画に対しても、原作との違いに関心があるそう。

「たとえば、『ハリー・ポッター』シリーズとか・・・。

最近は『ドラゴン・タトゥーの女』を観たので、原作を読んでます」

なるほど!そういった映画の楽しみ方もありますよね。

実は、北海道でロケされた映画の多くは、

原作小説(漫画)があるのです。

ざっと挙げても・・・

「大地の侍」「挽歌」「鉄道員(ぽっぽや)」

「星守る犬」「雪に願うこと」「ハナミズキ」「海炭市叙景」・・・

などなど、きりがありません。

小説と、映画の違い。

その研究は、きっと映像表現の特性や

可能性を知ることにつながるでしょう。

映画の奥深さを知るきっかけに、

このミュージアムが役立てばうれしいですね。

JR北海道の会員誌に登場!

すっかり雪は溶け、春めいてきた札幌です。

さて、今日はJR北海道の会員誌「ライズ」をご紹介。

女性50歳以上、男性60歳以上が入会できるという

会員組織「悠遊旅倶楽部」の冊子。

この最新号に、

ミュージアム理事の高村賢治さんが登場しています!

登場するのは、「思い出駅からひと歩き」というコーナー。

苫小牧方面への列車に乗り、

ロケ地スポット&地元映画館を訪ねるという内容です。

映画大好き高村さんオススメの小旅行。

連休に、土日の楽しみに、いかがですか。

 

会員誌はミュージアムで閲覧できますので、

出発前にはぜひ、こちらにもお立ち寄りください。

函館ロケ地めぐり~後編

映画に愛されるマチ・函館。

ロケ地めぐりの後編をどうぞ。

* * *

十字街電停から湯の川方面行きの市電に乗車。

(写真は谷地頭行きです)

五稜郭へ向かう途中、映画イベントのチラシを発見。

これは、「北海道ユニバーサル上映映画祭」のPRチラシ。

この映画祭は、障害がある人もない人も

一緒に映画鑑賞を楽しめる環境を整えよう!という趣旨で

市民が主催し、今年7年目を迎えます。

全上映作品に、独自に日本語字幕や音声ガイド、

「ミュージックサイン」(映画の効果音や背景音を

身振り手振りなどで示す表現方法)を付けるという

地道で、素晴らしい取り組みを行っている映画祭なのです。

メインの映画祭は例年9月ですが、

関連イベントとして単発上映会なども企画。

今回は、6月2・3日に行われる七飯上映会のお知らせ。

「がんばっぺ フラガール!」&「フラガール」を上映するそう。

ご興味のある方、ぜひご参加ください!

公式サイトはコチラ↓

http://inclusive-t.com/local/hokkaido-universal-movie/

約30分で、五稜郭に到着。

向かったのは、地元の市民映画「シネマアイリス」です。

五稜郭の電停から徒歩3分の場所にあります。

館内入って左手に、気になるポスターを発見!

これは、「海炭市叙景」(2010年、熊切和嘉監督)のポスター。

それも、「松本シネマセレクトアワード最優秀作品賞」の

副賞でもらった、世界に一点モノだそう!

加瀬亮さんの息子役を演じた小山耀くんの顔が

印象的にデザインされています。

この小山くん。地元オーディションで抜擢され、

この映画出演をきっかけに、なんと芸能界デビュー!

ドラマ「鈴木先生」にレギュラー出演しておりました。

ということで、この映画「海炭市叙景」を企画した

シネマアイリス支配人・菅原和博さんです。

菅原さんは現在、

佐藤泰志作品の映画化第2弾を企画プロデュース!

作品はズバリ、「そこのみにて光輝く」。

「年内の撮影を目指して準備中。

いい作品なので、ぜひ原作を読んでみてください!」とのこと。

実はこの原作。

「海炭市叙景」映画化の話が盛り上がる前に、

関係者の間で「映画化したらいいよネ」なーんて話題になった作品。

あの時は冗談半分でしたが、それがいま

こうして実現になりつつあるんて・・・不思議な気持ちがします。

成功するよう、応援しております!

原作は、昨年4月に文庫化もされましたので、ぜひ。

 

そんなこんなで、最後のロケ地スポットはこちら。

駅前通りにある「赤帽子屋」さんです。

ここは、「つむじ風食堂の夜」(2009年、篠原哲雄監督)のロケ地。

ノスタルジックで、どこか奇妙な雰囲気のあるお店として登場します。

店長さんのお人柄&笑顔もナイス!

聞くと、ほかの映画撮影にも協力しており、

「Little DJ 小さな恋の物語」(2007年、永田琴監督)では

小道具を提供したこともあったとか。

こちらではオーダーメイドの注文も受けているそうなので、どうぞ。

以上で、今回の函館ロケ地めぐりは終了。

 

ご紹介したほかにも、

たくさんの映画がこの函館で生まれています。

作品をチェックしてから行くか、

行ってから観るか。

どちらでも十分楽しめる函館へ、ぜひ足をお運びください。

函館ロケ地めぐり~前編

今日は仕事で函館出張。

せっかくなので、仕事の合間に

ロケ地めぐりをしてきました!

まずは、函館駅。

ここは、「夕陽の丘」(64年、松尾昭典監督)のロケ地。

石原裕次郎さんが函館に到着したシーンで、

50年前の駅舎が登場します。

駅の向かいにあるのが、棒二森屋デパート。

同じく「夕陽の丘」では、浅丘ルリ子さんがなんと、

このデパートの〝エスカレーターガール〟として登場!

当時、屋上にあった遊園地でのシーンもありますので、

函館好きにはオススメの作品です。

 

そこから徒歩で、函館山方面へ。

途中に通るのが、朝市です。

ここは、「海炭市叙景」(2010年、熊切和嘉監督)のロケ地。

地元の女性演じる老女が漬物を売るシーンで

協力いただいたのが、こちら。

ロケをお手伝いしたわたしにとっては、

感慨深い場所でもあります。

そうこうするうちに、金森赤レンガ倉庫に到着。

この辺は、

「ギターを持った渡り鳥」(59年、斎藤武市監督)

「居酒屋兆治」(83年、降旗康男監督)

「いつかギラギラする日」(92年、深作欣二監督)・・・

など、さまざまな作品に登場。

この日も、観光客の方々でにぎわっていました。

 

もう少し足を延ばすと、西部地区に到着。

この辺は、言わずと知れた観光名所。

そして、

「キッチン」(89年、森田芳光監督)に登場する元町公園、

「星に願いを。」(2003年、冨樫森監督)に登場する旧ロシア領事館、

「海猫」(2004年、森田芳光監督)に登場するハリストス正教会、

などなど、ロケ地スポットの名所でもあるのです。

ということで、次は市電で移動。

次は、函館ロケの最新情報などをご紹介します!

(後編へつづく)

帯広出身の歌人・中城ふみ子コーナーが充実

今日は雨模様の札幌です。

さて、先日のリニューアルにより登場した寄贈品コーナー。

さっそく、追加の寄贈があったのでご紹介します。

帯広出身の女流歌人・中城ふみ子さんに関する

貴重な書籍資料(初版版もあり!)です。

ご寄贈くださったのは、

中城ふみ子研究家の佐々木啓子さん。

中城ふみ子読本と、ご自身で編集発行人を務めた

「中城ふみ子没後50年記念集」も寄贈。

記念集は、20部限定で無料配布していいとのこと。

ありがとうございます。

札幌ロケ「乳房よ永遠なれ」(55年、田中絹代監督)では

月丘夢路さんが、ウットリするような美しさで

情熱的なふみ子役を演じておりました。

戦後の歌壇で輝いた歌人の想いを、

映画で、資料集で感じてみてください。

目指せ!学生連合!

昨日、無事終了した「北のシネマ塾」。

実は終了後、学生さんとの打ち合わせがありました。

この日お手伝いしてくれた北海学園大の学生さんのほか、

北大映画館プロジェクトの3人が参加。

和田由美事務局長から

学生さん向けのイベント構想やミュージアム運営への協力、

そして何より、この場所をぜひ活用してほしい!

という熱い想いが伝えられました。

真剣な表情で耳を傾ける学生さんたち。

将来的にはほかの大学も巻き込み、

〝学生連合〟的なつながりができれば。

ミュージアムを拠点に、

映画をつうじた若者のコミュニケーションが深まれば

こんなにうれしいことはありません!