映画「妖怪人間ベム」は室蘭ロケ!

雪虫が舞い始め、また一歩冬へ近づく札幌です。

さて、11月2日公開の苫小牧ロケ「のぼうの城」


(C)2011『のぼうの城』フィルムパートナーズ

11月3日公開の利尻・礼文・稚内ロケ「北のカナリアたち」


(C)2012「北のカナリアたち」製作委員会

に続く、北海道ロケの最新映画情報です。

12月に公開されるその作品は・・・

映画「妖怪人間ベム」(狩山俊輔監督)!

ロケ地はなんと、室蘭だとか。

7月上旬、大黒島や白鳥大橋など

市内の景勝地で撮影が行われ、

地元メディアのインタビューも受けていました。

映画は12月15日(土)に公開予定。

※詳細は公式サイトへ。

工場群の明かりを「むろらん夜景」としてPR中の室蘭。

アニメの実写化という異色の映画の中で、

その魅力がどうスクリーンで輝くのか。

注目してみてください!

「十三の会」がご来館!

秋晴れと秋雨で冬に近づく札幌です。

さて、先日、札幌の老人クラブ

「十三の会」の方々がご来館くださいました!

温泉旅行のついでに、ここに立ち寄ってくださったそう。

皆さん、懐かしそうに見学し、楽しんでらっしゃいました。

ミュージアムではこうした団体見学も大歓迎。

スペースやイベントなどの都合上、

可能であれば事前にご一報いただけると助かります。

秋の行楽シーズン、ロケ地スポットをチェックしに、

昔懐かしい映画の記憶を掘り起こすために、

ぜひ足をお運びください。

「浅野忠信ナイト」レポート!

上川町でロケされた「風花」(2001年、相米慎二監督)。

相米監督の遺作となったこの

映画上映&主演の浅野忠信さんがトークする!

ということで、参加してきました。

25日(木)に行われた「浅野忠信ナイト」

颯爽と舞台に登場した浅野さん。

映画界に入るきっかけや10代の頃からの活動など

聞き応えのあるトークでした。

「風花」にまつわる部分を中心にレポートします。

※司会は札幌ショートフェストの久保俊哉さんです。

* * *

ーご出演された70数作品の中で、転機になった作品は?

「風花」がかなり大きいんです。これは、今日上映してもらうからではなく、本当にいつもそう答えています。相米監督との出会いは、確実に転機になったと思います。

ーせっかくですから、そのお話を・・・。

相米慎二監督のことは、10代のときからいろんなウワサを聞いていたんです。「怖い監督だ、偏屈なオヤジだ」と(笑)。それで、「できれば一緒にやりたくないな」と思っていました(笑)。20代にいろいろな作品をやっていた流れで、あるとき、相米監督の映画の話が来て、「怖いな」と思ったんですけれど、内容を聞いたら、相手役は小泉今日子さん。僕は小学生のころ、キョンキョンのコンサートに行くぐらいのファン(笑)。「これは、やる以外ない!きっとその偏屈なオヤジも、キョンキョンがいてくれれば乗り越えられる」と思って(笑)、引き受けたんです。

それで、監督とプロデューサーと小泉さんとの顔合わせになりました。僕はまだちょっと怖かったんですけれど、最初に監督から言われたのが、「浅野君はバカなんだから台本ちゃんと読んで」。初対面で「バカ」ですよ!(笑)。でも、それがなんだか嬉しかったんです。嫌な感じではなくて、すごく愛を感じたんですね。こんなにハッキリ接してくれて、逆に心が楽になった、といいますか。

ですから顔合わせも楽しかったですし、監督はお酒が好きですから、食事の後、二次会行くことになり、僕全然お酒飲めないんですけれど連れて行かれて・・・あ、映画で僕酔っぱらっているんですけれど、実は全然飲めません(笑)。二次会の後、みんな帰ったところを監督に「浅野君ちょっと来い」と呼ばれて、そのまま違うバーへ二人で行きました。監督は酔っぱらって、お酒飲みながらみかんの皮食べてました(笑)。でも、その時間もすごく楽しかった。「面白い監督に出会った」と思いました。

それで、撮影初日に。だいたい日本ですと、映画の撮影はスタッフの「段取り始めまーす」という感じで始まります。「段取り」とは、「カメラはココ、俳優さんはココ」という風に、分かりきったことを確認するようなもの。でも、相米慎二監督の現場は誰も何も言わず、監督が「リハーサルやるから黙って見てろ」という感じで始まりました。いきなり、僕とキョンキョンに「好きにやって」と。それも、僕にはとても嬉しかったです。

ーほかの監督さんとは、スタイルが違う?

違いますね。そんな監督に、それまで出会ったことはなかったと思います。とにかく好きに演じると、「もう一回、もう一回」。要するに、何か見えるまで、面白くなるまで、スタッフを喜ばせるまでは、何回でもリハーサルするんです。特に細かい指示もなく、「もう一回!何かあるだろう」と。僕もどんどんノッてきて、「それじゃ、次はこういうことやってみよう」とやってみたり・・・そうするうちに、監督の中で何か見えてくると「じゃあ、(本番)やってみるか」となるわけです。

ーなるほど。

そこで初めて、スタッフがカメラを据えます。ですから、カメラポジションありきではなく、俳優の動きありきで作っていくんです。そういう経験は初めてで、撮影は本当に楽しかったです。

ー確かに映画の浅野さんは非常に生き生きして、僕は北海道の大地のエネルギーを吸ったのかな・・・なんて思いました。

北海道でも楽しいロケでした。普段行けないところばかりで、山小屋にも泊めていただいて。ホテルだと一人部屋ですけど、山小屋は部屋数が少ないから僕も相部屋になり、なんと相手は柄本明さんで、貴重な経験をしました。たとえば、撮影を終えて寝ようかなと思ったら、柄本さんが映画で披露するギターの練習を始めて歌いまくったり(笑)。こんな経験はないと思って楽しみました。

ー相米監督は釧路の高校を卒業されて、北海道ともゆかりがあります。

北海道のことは詳しかったですね。あの、重たいモノを運ぶ競馬・・・

ー輓馬、ですね。

はい、それが大好きだったみたいで、撮影中もそのことばかり気にしていました(笑)。本当、そういう監督だったんですよ! ほかにも、ある日の撮影で、「お前次のシーンもっとあるだろ、笑わせろ!」とやたら突っかかってくるなと思ったら、「美術のスタッフとお前の芝居が面白いかどうかでワイン賭けてるから」と言われて(笑)。人の芝居で賭けをするんですよ。とんでもない監督ですね。

ー確かに、それは影響受けますね(笑)

本当に面白かったです。もう毎日こんなことばかり。

ー撮影は何日間くらい?

たぶん一月半くらいかと。全部ではありませんが、北海道でもだいぶロケしました。

ー雪も残る風景をとらえた、ある種のロードムービーです。キョンキョンとの共演はいかがでしたか。

毎日小泉さんと仕事できて嬉しくて嬉しくて・・・。でも、一番嬉しかったのは、最後に打ち上げした時。僕飲めないんですけど、小泉さんにウーロンハイを作ってもらったことですね(笑)。あと、打ち上げで最後に行ったカラオケで、キョンキョンが自分の歌を披露して、間近で見れたことも感動でした。

ー(笑)。映画では、お二人の関係が面白いですね。

男と女を描く映画はたくさんありますけれど、「風花」の二人は興味深いですね。

ー一応、ラブストーリーと捉えていいと思いますけれど、日本の映画ではあの形はあまり見たことないな、と思います。

特殊な二人ですよね。僕は官僚の役で、小泉さんは風俗で働いている役でしたから・・・。

ー結局、出演の決め手はキョンキョン?

もちろん、脚本も面白かったです。実際、現場にはキョンキョンもいるし、監督も面白いし、北海道も良い所でしたし、役者としていろいろなことを教えてもらいましたし、本当、僕にとっては大きな作品です。

ー映画では北海道のことケチョンケチョンに言ってますけれど(笑)

スミマセン(笑)。そういう役だったので・・・

ー相米監督のことは・・・

残念でした。実はその後、ある作品で「もう一回やろう」と呼ばれていて、楽しみにしていました。それは実現できなかったので、この作品で監督に教わったことをしっかりやり続けるしかない、と思っています。

* * *

さて、浅野さんのトークいかがだったでしょうか。

誠実で丁寧な語り口の中で、一番熱がこもっていたのが

「風花」の話題のようでした。

それだけ相米監督を慕っていたことも伝わって、

そのあとスクリーンで観た「風花」は、内容以上に切なく感じました。

ちなみに、「風花」で製作補を担当した田辺順子さん。

偶然にも先日ミュージアム一周年イベントでお招きし、

相米監督が亡くなってからの後日談

(「雪に願うこと」製作まで)を伺ったばかり。

どうぞ、そのレポートも併せてお読みだくさい。

礼文町教委の藤澤主査がご来館!

11月3日の全国公開が近づく

吉永小百合さん最新作「北のカナリアたち」


(C)2012「北のカナリアたち」製作委員会

これに関連して、先日お客様がお見えになりました。

ロケ地となった礼文町の

教育委員会主査・藤澤隆史さんです。

実は何度か連絡をいただいており、

この日はある〝計画〟の打ち合わせのためご来館。

それは・・・

来夏、礼文町で開催するイベント。

テーマは「北」と「映画」!

「北のカナリアたち」を契機に、

北海道ロケに関する企画展を考案中とのこと。

資料提供などで、ミュージアムにも連絡いただいたのです。

ポスターや資料について説明しているところへ、

佐々木純副理事長が登場。

礼文島ロケのドラマなどの話題で盛り上がりました。

イベント開催予定の来年夏ごろには、

「北のカナリアたち」の撮影のため

礼文島に建設されたセットの校舎も一般公開とか。

(重要なシーンが撮影されました!)

イベントが、ロケ地めぐりの後押しになればいいですね。

ミュージアムも、できる限り応援したいと思います。

まずは、「北のカナリアたち」を観に映画館へ。

そして来年は、ロケ地・礼文島へ!


(C)2012「北のカナリアたち」製作委員会

※ちなみに、藤澤さんは消防団員の役で

エキストラ出演。ぜひスクリーンでチェックを!

むかわ町の斉藤さんからDVDの寄贈がありました

少しずつ、木々が色づく札幌です。

さて、先日むかわ町から、嬉しい寄贈がありました。

「むかわ」と聞いて、ピンとくる方もいるはず。

そう、町民手作り映画「田んぼdeミュージカル」などで

一躍注目を集めたあのまちです。

寄贈いただいたのはコチラ。

町民手作り映画4本(1本は予告編のみ)。

24日(水)に、プロデューサーの斉藤征義さんが

DVDを持参してご来館くださったそう。

わざわざ、どうもありがとうございます!

斉藤さんは、会員としてミュージアムも応援くださっており、

昨年12月、函館のイルミナシオン映画祭であいさつしました。

中央の青いマフラーの方が斉藤さんです。

さっそく、寄贈DVDをライブラリー棚へ。

どんどんコレクションが充実!

北海道の貴重な映像財産をどうぞご活用ください。

道新道南版の取材がありました

あっという間に10月も下旬。

秋から冬へ足早に近づいている札幌です。

ありがたいことに今月は、いろいろと取材が相次ぎました。

先日お越しいただいたのは、

北海道新聞の道南版夕刊「みなみ風」

編集スタッフの押野友美さん。

「撮るのは慣れても、撮られるのは・・・(汗)」

ということで、撮影姿をパチリ。

近々、道南の方のお手元に記事が届くかも。

お楽しみにお待ちください。

また、その前には、ある媒体の取材も。

(本州はじめ、道民に身近な媒体です!)

発行が近くなったらお知らせいたします。

年末まで、楽しみがいっぱいのミュージアムです。

「馬喰一代」がつなぐ縁

今日は嬉しい来館エピソードをご紹介。

20日(土)午前にお越しくださったのは、

北見市留辺蘂町の「高野商店」店主、高野智子さんです。

「シネマの風景」をお読みの方ならピンとくるかも。

そう、北見市でロケされた「馬喰一代」

(51年、木村恵吾監督)の取材にご協力くださった方。

留辺蘂町出身の原作者・中山正男さんの偉業を伝えようと、

地酒「馬喰一代」を考案したご本人です。

「どうしても来たかった場所なんです」と、

ミュージアムの開館を喜んでくださいました。

ロケ地マップをはじめ、館内を熱心にご覧いただき、

展示する「馬喰一代」への想いもいろいろお聞かせくださいました。

聞くと、地酒「馬喰一代」を製造・販売して

来年で15年の節目を迎えるそう!

5月の新酒発表会の時期に、

今度は我々が「馬喰一代」のロケ地へ足を運べればと思います。

「未来映画祭」を企画中のデービッドさんがご来館!

ミュージアムには、毎日

さまざまな方がお見えになります。

その中でも、先日お越しになった

デービッドさんは、興味深い映画祭を計画中でした。

企画名は、「f3」。

その意味は、「futures film festival」

つまり、直訳すると「未来映画祭」となるわけです。

?と思った方、デービッドさんによると、世界的に珍しい映画祭とか。

そのキーワードは、「未来学」。

「未来学」とは、歴史上の状況を踏まえ、

未来の物事がどう変わるかを調査・推論する学問分野のこと。

日本以外の先進国では、かなり注目を集めている分野とか。

以前、函館の未来大学で「未来学」を教えていたデービッドさんは、

その〝未来学〟的なフィルムを集めた映画祭開催へ奔走中なのです。

「未来に対するメッセージ性のある映画を上映したい」とデービッドさん。

なるほど・・・具体的にはどんな映画を?

「すでに世界100本ほどをリストアップし、

監督とも連絡を取っています」とのこと。

たとえば、邦画だと「HAFU」。

日本で増えているハーフのアイデンティティーに

スポットを当てたドキュメンタリーだそう。

※公式サイトはコチラ

「ほかにも・・・」と紹介してくれる映像を見ているうちに、

ミュージアム理事で映画研究家の高村賢治さんが登場。

「面白そうですね!では、ロバート・ワイズの『アンドロメダ』は?

『パワーズ・オブ・テン』もオススメですよ!」などなど、

〝未来学〟的な映画の話題で一気に盛り上がりました。

この「f3」。日本での開催実現へは

なかなか進んでいないとのことですが、

来年、ロサンゼルスで開催予定とか。

いつか、参加してみたいものです。

英語版のフェイスブックページはコチラです。

ご興味ある方は、FBかミュージアムへお問い合わせください。

24日から北大映画館イベント!

日に日に秋が深まる札幌です。

さて、今年も北大に映画館が誕生する季節(?)となりました。

題して「クラークシアター2012」。

北大に常設の映画館を作ろう!という志を、

学生さんから学生さんへ毎年バトンタッチしながら、

今年で7回目を迎えます。

今回は24日(水)~28日(日)の5日間。

さまざまなラインアップの中で、

ミュージアムがオススメしたいのは

「しあわせのパン」上映会&三島有紀子監督トークショー!

ミュージアムのブログでも

インタビュー記事をご紹介しましたが、

洞爺湖町月浦でロケし、関連本も話題になりました。

どんな話が聞けるのか、この機会にお楽しみください。

イベントの詳しい内容は公式サイトへ。