6月21・22日、稚内で「白夜映画祭」!

6月、稚内で映画三昧はいかがですか?

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21・22日、最北端の映画館「T・ジョイ稚内」で

オールナイトの映画上映イベントが行われます。

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その名も、「白夜映画祭」!

稚内といえば、映画「北のカナリアたち」のロケ地。

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(C)2012「北のカナリアたち」製作委員会

それを記念して、主演の吉永小百合さん映画を特集した

「わっかない映画祭」を2012年に開催し、

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このブログでもレポートをご紹介しました→関連記事はコチラ

その主催メンバーが、地元の映画ファン拡大を目的に

次なる一手として計画したのが、今回のイベント。

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「最北の地の白夜を」をコンセプトに

北海道や稚内でロケされた過去作から数本選ぶとか。

どんな作品が上映されるか、今から楽しみですね!

さらに!

我らがミュージアム関係者もゲスト参加が決定!!

詳細は随時発表しますので、どうぞお楽しみに。

紋別・斜里ロケ「私の男」特集番外編~オホーツクの流氷

6月14日の公開に向け、

紋別・斜里ロケ「私の男」(熊切和嘉監督)を

原作小説とともに紹介する特集も今回がラスト。

最後は番外編として、物語の重要な舞台となる

オホーツクの海、紋別の町の描写をご紹介します。

* * *

少女「花」と「淳悟」が暮らすのは、北海道紋別の田舎町。

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わたしが住んでいるのは北海道の北東、網走市から海沿いに、北端に向かった荒野にぽつんとある、紋別市という町だ。このちいさな町に守られて、じんわり包みこまれて、わたしたちは寄りそって暮らしている。 (小説「私の男」より)

ふたりの目線の先には、常にオホーツク海がありました。

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黒ずんで、波飛沫が氷の粒みたいで、どこまでも暗くて重苦しい、不思議な海。流氷の到来を告げる白いほそい帯が、水平線の辺りにかすかに浮かんでいた。凍りかけの海はシャーベットみたいに全体がねっとりしていて、地元ではそれを、海が眠くなった、と言ったりする。 (小説「私の男」より)

冬、凍てつく寒さとともに町を覆う「流氷」も

この作品に欠かせない舞台装置です。

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高台にあるこの宿舎から、遠く見下ろすことができるオホーツクの海。海岸一帯に、昨日まではなかった青白い平野が眩しく輝いていた。きぃん、と冷えた冬の気配がいちだんと増して、辿りついたばかりでまだ固まりきらない、シベリアから流れてきた氷の塊が、波といっしょにゆらゆら揺れていた。
 流氷の接岸初日だ。 (小説「私の男」より)

この美しくも冷たい自然現象が、

ふたりの大きな秘密を生む場所になるのです・・・。

流氷の上には誰もいなかった。日曜の朝早くのせいか、朝の海岸には人気がなくて、ただ反射する光で、氷の平野だけがこの世ではない場所のように真っ白に輝いていた。(中略)吐く息が白くて、風がつめたくて、流氷の上にいると、寂しくて心細い気持ちが押しよせてきた。自然だけが、人に突きつけることのできる寂しさだった。 (小説「私の男」より)

* * *

さて、5回にわたって原作の一部と映画スチールをご紹介しました。

豪華キャストに加え、荒々しく、繊細な北海道の大自然も

この作品の見どころでしょう。

6月14日の公開をどうぞお楽しみに!

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(C)2014「私の男」製作委員会

「私の男」公式サイトはコチラ

北海道ロケ「さかなかみ」無料上映会、申し込みあすまで!

6月14日(土)、札幌プラザ2・5で

北海道ロケ「さかなかみ」のワールドプレミア

上映会が行われます。

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この映画、日本のフライフィッシングの先駆者

浜野安宏さんの第一回監督主演作品とか。

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チラシには「ハイパー・リアル・ムービー リアルとドラマが二重ラセンのように交錯していきます」「桃太郎の鬼退治みたいなロード・ムービー」などなど、耳慣れないコピーが。

一体どんな映画なのか、想像がつきません。

が、ここ北海道の川、自然、魚が大きなテーマのよう。

ご興味ある方、ぜひ無料上映会に足をお運びください。

上映会の申し込みはハガキで、明日30日の消印有効です!

※詳細はコチラから

紋別・斜里ロケ「私の男」特集④~藤竜也演じる「大塩」

6月14日の公開に向け、

紋別・斜里ロケ「私の男」(熊切和嘉監督)を

原作小説とともに紹介する特集第四弾です!

* * *

少女「花」と、彼女を引き取った「淳悟」。

ふたりの関係に影響を及ぼす

北海道編のキーパーソンが、藤竜也さん演じる「大塩」です。

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 大塩のおじさんが立っていた。毛糸の帽子に耳当てに、分厚いマフラー。防寒が万全の服装をして、銀色のちいさなカメラをかまえている。宿舎の前の、雪柳の灰色の枝にカメラのレンズを向けたままで、こっちを振りかえっていた。わたしは思わずくすりと笑った。 (小説「私の男」より)

「大塩」は、北海道紋別で「淳悟」と暮らす

「花」を優しく見守っていました。

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ところがある出来事を機に、その関係は急変するのです・・・。

 大塩さんは目をそらした。どうしてこんなに年老いてしまったんだろうと不思議になるぐらい、週の初めに会ったときとはちがう姿だった。歩きだした大塩さんに、わたしも続いた。よろよろした歩き方に、思わず手をのばして、腕を支えた。 (小説「私の男」より)

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(C)2014「私の男」製作委員会

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紋別・斜里ロケ「私の男」特集③~高良健吾演じる「美郎」

6月14日の公開に向け、

紋別・斜里ロケ「私の男」(熊切和嘉監督)を

原作小説とともに紹介する特集第三弾です!

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孤独な少女「花」と遠縁の男「淳悟」。

ふたりの関係に影響を及ぼす、東京編のキーパーソンが

高良健吾さん演じる「尾崎美郎」です。

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奥のテーブル席に、尾崎美郎がぽつんと座っていた。(中略)小柄なからだを仕立てのよいスーツに包んだその姿は、いかにも育ちがよさそうで、清潔感に満ちていた。腕時計を覗きこんで、すこしだけ眉をひそめている。 (小説「私の男」より)

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原作では「美郎」が、ふたりの秘密に触れる

ある不思議な出来事に遭遇します・・・。

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理解し難い「淳悟」の行動を恐れながらも、

「美郎」は「花」に惹かれていくのです・・・。

花は僕にとって、なんというかほんとうに未知の存在だった。そのことを考えると、やはり、台風を前にした子供のようなきらめく不安を感じるのだった。 (小説「私の男」より)

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(C)2014「私の男」製作委員会

「私の男」公式サイトはコチラ

紋別・斜里ロケ「私の男」特集②~浅野忠信演じる「淳悟」

6月14日の公開に向け、

紋別・斜里ロケ「私の男」(熊切和嘉監督)を

原作小説とともに紹介する特集第二弾をどうぞ!

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主人公の少女「花」を引き取ることになった遠縁の男

「淳悟」を演じるのは、浅野忠信さん。

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ごわごわした制服から、塩っ辛い海の匂いがした。(中略)間近にある、その若い男の人の顔をじっと見ると、向こうも負けずに、切れ長の目を見開いてみつめかえしてきた。
「誰、ですか」
小さな声で聞くと、
「おまえ、竹中花だろ」
「はい、そうです」 (小説「私の男」より)

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ふたりは北海道紋別の田舎町で、寄り添うように暮らしていた。

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なにより、二人きりで寄りそって遠ざかる影には、どこか、不思議なあたたかさを感じた気がした。暗闇で光る、煙草の火のような。かすかな。ふれれば、もちろん熱い。その温度の正体がなんなのか、よくわからなかった。考えようとすると、背中が寒くなるのだった。 (小説「私の男」より)

しかし6年後、ある事件をきっかけに、ふたりは北から逃げることに。

互いに深い喪失と、濃厚な秘密を抱えて・・・。

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ふるびた、優雅ではあるけれどみじめな男からは、この十五年間ずっとそうだったように、降りつづく雨のような湿った匂いがした。それが、この男の体臭なのだ。 (小説「私の男」より)

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(C)2014「私の男」製作委員会

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6月14日公開!紋別・斜里ロケ「私の男」特集①~二階堂ふみ演じる「花」

6月14日に公開される紋別・斜里ロケ「私の男」。

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(C)2014「私の男」製作委員会

オホーツクの流氷を背景に、究極の愛を描く16年の物語。

帯広出身の熊切和嘉監督の最新作としても注目です!

そこで、桜庭一樹さんの原作の一部を、

映画のスチール写真とともにご紹介!

イメージを膨らませて、映画の公開までお楽しみください。

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主人公の少女「花」を演じるのは、二階堂ふみさん。

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花は青白い肌に、黒髪。白いダウンジャケットを着てぼうっと海を見ていて、オホーツク海と花を同時に視界に入れると、なんだか寂しい、描きかけの水墨画を見ている気分だった。 (小説「私の男」より)

幼くして孤児となった彼女が、遠縁の男に

引き取られることから、物語は始まります。

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「おとうさんも、むかし、自分のおとうさんとおかあさんをなくしたの。海と、陸で。わたしたち、みなしごの親子なのよ」
 僕には読みきれない、迷うような、恨むような、奇妙にめばついた目つきだった。このとき、年下の地味な女の子のからだから、はるか年上の、男に慣れた年増女みたいなおかしな色気が立ちのぼっているように見えた。 (小説「私の男」より)

孤独なふたりが求めたもの。

それは衝撃の真実でしたーー。

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花がどうでもよさそうにうなずいた。それから、遠い目をして海をみつめた。海のそのまた向こうの、遥かな場所に目をこらすように。暮れかけの空は確かに、暗い色の雲をともなって、不吉な紫色に染まっていた。 (小説「私の男」より)

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「私の男」の公式サイトはコチラ

西胆振ロケ「モルエラニの霧の中」の撮影スタート!

先日ご紹介した室蘭在住の坪川拓史監督の

西胆振ロケ「モルエラニの霧の中」の撮影が、

14日に始まりました!

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主演は大塚寧々さんと河合龍之介さんで、

各1時間の7作品から成るオムニバスになるそう。

う~ん、どんな作品になるのか、楽しみですね。

ちなみに市民でつくる「室蘭映画製作応援団」は、

映画の製作資金を募る「クラウドファンディング」募集をスタート。

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5000円の場合、映画の舞台となるイタンキ浜の鳴り砂

(もしくは、室蘭での完成披露試写会招待)プレゼントなど、

協力者にはさまざまな特典があるようです。

※詳細はコチラ

こんなカタチで映画作りに参加するのも面白いですね!

今年で20回!函館港イルミナシオン映画祭イベントレポート

映画人に愛されるマチ・函館。

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ロケ地としてはもちろん、毎冬開催される

映画イベントも、映画人に人気の理由のひとつ。

それが、函館港イルミナシオン映画祭!

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今年(12月5~7日)、20回目の節目に向けて、

17日(土)に函館蔦屋書店でトークイベントが行われました。

偶然私用で函館にいたアラタメがレポートします。

といっても、残念!会場に到着したころ、イベントは終了。

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実行委員長の米田哲平さんにお話を伺いました。

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イベントでは、映画祭の〝原点〟といえる

函館ロケ映画「オートバイ少女」の製作秘話を振り返り、

ダイジェスト映像を上映。米田さんは

「当時のロケ地はもうほとんどないんです」と残念そうでした。

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また、映画祭の特徴である「シナリオ大賞」を紹介。

映画化された作品資料なども展示していました。

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毎年多彩な邦画を発信してきたイルミナシオン映画祭。

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今年は20回目の記念映画祭でもあり、

ますます楽しみですね!応援!!

映画祭の公式サイトはコチラ