現在販売中の「O.ton」99号。
「それぞれの〝映画愛〟。」という特集で、
ミュージアムをご紹介いただきました!
昨年12月に開催した
「北のシネマ塾」をレポートいただきました。
ありがとうございます。
ぜひ、お手に取ってみてください。
本日は月曜休館日です。
またのお越しをお待ちしております。
2017年最初の「北のシネマ塾」、
第7回映画ファンの集い「私の好きな映画音楽」が、
1/21(土)午後2時から行われました。
冒頭、司会の小田島敏朗常務理事から
「映画音楽とは」の説明があったあと、
参加者が、自分の好きな映画音楽について
「好きな理由」や「曲にまつわるエピソード」を紹介。
「ドクトルジバゴのタラのテーマ」や「ウエストサイド物語」
「慕情」「風と共に去りぬ」、「砂の器」の「宿命」、
「ゴジラ」など、洋画・邦画の名曲が次々と語られました。
邦画の曲の話題から、松本清張論や橋本忍論、
黒澤明論、ゴジラ論・・・と展開する場面も。
さらにこの日は、参加者・佐藤光男さんによる
オカリナ演奏のひとときもありました。
「サウンドオブミュージック」の「エーデルワイス」
「エデンの東」「禁じられた遊び」の3曲を演奏いただきました。
佐藤さん、素敵な演奏をありがとうございました。
さて、次回は
2月18日(土)午後2時~
函館出身の女優・高峰秀子主演
「銀座カンカン娘」(1949年 島耕二監督)がテーマです。
トークは高村賢治副館長。お楽しみに!
3月25日公開の函館ロケ作品「PとJK」(廣木隆一監督)のプレスに、函館ロケにに関する記載がありました。全編北海道ロケで、9割以上が函館ロケ、とあります。途中とラストの遊園地の観覧車は函館以外では、と思いますが、どこでしょうね。函館ロケの中心は、遺愛女子中学・高校などです。国の重要文化財に指定されている本館内部のカーブの美しい木製階段などがとらえられています。ヒロインの土屋太鳳さんたちもロケ期間中、楽しく過ごしたようです。映画の中では架空の町ですが、画面からは函館の街を包む初夏の明るい光と、夕方のちょっと涼しい海風が感じられます。(理事・加藤敦)
2017年3月25日 全国ロードショー!
公式サイトはこちら
「へのじぐち」などで知られる函館出身の吉雄孝紀監督。
13年ぶりとなる新作「視る姉」の上映会が、
1/7(土)、札幌で開催されました。
「自主映画の楽しみ」と題したトークの模様をレポートします。
トークには、「視る姉」に出演した
寺西冴子さん、鈴枝房子さん、アレッサンドロ・マヴェリオさんが登場。
ミュージアムのスタッフでもある寺西さんは、
この日上映された吉雄監督の過去2作品
1994年の「食器を洗う男」、97年の「押し入れの女」にも出演。
20代、30代、そして今回は40代の彼女が登場しています。
まさに吉雄作品の〝女神(ミューズ)〟ともいえる存在ですが、
驚くことにプロの役者さんではありません。
吉雄監督「サエちゃん(注:寺西さんのこと)、映画で押し倒されたり、オッパイ見せたり、踊らされたり…えらいなーと思いました(笑)。なぜ出てくれるんですか?」
寺西さん「最初は映画に関われるのが楽しくて…でも今回は緊張しました。13年もブランクがあったので。しかも、私が歳を重ねるほどに機材が良くなってしまって、見せたくないものまで見えてしまって(笑)。一般人なのに、こんなチャンスを若い頃から何度もいただき、とても感謝しています」
吉雄監督の「では死ぬまで!」という言葉に、笑いつつも「はい」としっかり答える彼女の様子が印象的でした。
一方、スクリーンに映る自分を「泉ピン子さんみたい」と話す鈴枝さん。
約20年ぶりに吉雄監督と再会し、初めて吉雄作品に出演した彼女はプロの俳優さんです。
「昔から、吉雄さんを信頼して映画を作っている雰囲気は知っていて、外から見てちょっと不思議でした(笑)。今回、プロと学生が一緒の現場を関わらせていただいて、学生がどんどん成長していく、まるでドキュメンタリーを見ているような感じ。そこで何も変わらない吉雄監督(笑)。むしろ、学生のほうに入っちゃうのめり込み方をして、それを周囲がカバーしているのを見ると、あぁ~と納得した思いがあります」
「プロと学生が一緒の現場」というのは、実は「視る姉」は、北海道教育大学岩見沢キャンパスの非常勤講師を務める吉雄監督が、映像を学ぶ学生と一緒に作った作品なのです。
「学生の熱意もプラスに働きました。もちろん技術は必要だし、もどかしく思うこともあるかもしれないけれど、若い人のピュアな感性と組み合わさって、より面白くなったと思う。僕も腰が重くて十何年映画を作れませんでしたが、背中を押してくれた大学に感謝しています」と吉雄監督。
そして、日本映画の研究者で、小津安二郎が大好き&原節子のセリフで日本語を覚えたというマヴェリオさん。
「『食器を洗う男』は、ドイツ映画のようで、なぜか見た瞬間にヨーロッパを感じました。『押し入れの女』は80年代を感じる作品。新作もポケモンGOを取り入れていたり、時代を盛り込んでいますが、それらは、いま上映しても感動しません。その先に意味がある。だから、続けることに意味があります。ぜひ、吉雄監督には作り続けてほしいです」
最後に、〝自主映画の楽しみ〟について、吉雄監督は
「自主映画って、貧乏くさくて稚拙で、若いときのハシカみたいなものと思われているし、実際、僕もそういう面があったと思います。でも、50になった今も続けて、こうして3本並べてみると、『有名監督になる』『金儲けしたい』みたな上昇志向とは違う価値があると思いました。特に、『食器を洗う男』に出てくる携帯のない世界の恋愛や札幌の街角って、あまり記録が残っていない。自主映画なので、偶然を含めて〝映ってしまうもの〟があり、監督としてセレクトしたものよりも、意外と豊かなものが入っている気がします」と話していました。
以上です。
自主映画への熱い思いが伝わってきて、意義深いひとときでした。
吉雄監督、ありがとうございました。 そして寺西さん、お疲れさまでした!
本日は月曜休館日です。
またのお越しをお待ちしております。
本日1/21(土)午後2時からは、ミュージアムにて
第7回映画ファンの集い「私の好きな映画音楽」
が開催されるところですが、
2月以降の2017年前期スケジュールを発表します。
今回は、企画展「映画の女神、ふたたび。女優・高峰秀子」にちなみ、
女優・高峰秀子さんの出演作5作品をテーマに。
●2月18日(土)午後2時~
「銀座カンカン娘」(1949年 島耕二監督) 高村賢治副館長
●3月18日(土)午後2時~
「馬」(1941年 山本嘉次郎監督) 大石和久理事
●4月15日(土)午後2時~
「煙突の見える場所」(1953年 五所平之助監督) 安倍雄也理事
●5月20日(土)午後2時~
「女が階段を上る時」(1960年 成瀬巳喜男監督) 和田由美事務局長
●6月17日(土)午後2時~
「乱れる」(1964年 成瀬巳喜男監督) 高村賢治副館長
イベントの前後には、会場に展示されている
企画展もぜひご覧になってください。
ここで改めて、企画展の趣旨をご紹介。
* * *
高峰秀子さんは1924年、北海道函館市に生まれました。父の妹の養女となって東京に移り、5歳のとき、松竹蒲田撮影所で行われていた映画『母』(1929年、野村芳亭監督)のオーディションにたまたま遭遇して主演子役に選ばれ、天才子役として人気を集めます。
以降、『馬』(1941年、山本嘉次郎監督)、『二十四の瞳』(1954年、木下恵介監督)、『浮雲』(1955年、成瀬巳喜男監督)など300本余りの作品に出演。半世紀にわたり、銀幕のスターとして多くの人に親しまれました。
名随筆家としても知られ、55歳で女優を引退したあとも著書を執筆。特に、日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した『わたしの渡世日記』(文春文庫、新潮文庫)は、累計200万部を超えるロングベストセラーです。
無声映画からトーキー、カラー、ワイドスクリーンへ。高峰秀子さんの波乱に富んだ半生は、日本映画史の歩みとも重なります。北海道ゆかりの〝映画の女神(ミューズ)〟の輝きと日本映画の豊かさを、どうぞお楽しみください。
* * *
それでは、ミュージアムでお待ちしています。
今年もこの時期がやってまいりました。
「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」!
3/2(木)~3/6(月)の開催を前に、
札幌で行われた記者会見の模様をレポートします。
27回目を数える今年は、
NPO法人「北の映像ミュージアム」理事長の
作家・小檜山博さんが、実行委員長を務めます。
「人生は1回きりだが、良い映画を観ることで何度でも生き直せる。北海道は、東京に次いでロケが多く、登場人物の人生観や思いを映し出せる背景を、北海道の文化や風土、自然は持っている。北海道の文化を考えるひとつの核として、この映画祭をもっと発展させてほしい」と挨拶されました。
続いて、名誉大会長の鈴木直道・夕張市長が登場。
「夕張のリスタート(再生)を象徴する映画祭になるはず。さまざまな方の支援でステージは整ったので、1人でも多くの方に足を運んでもらいたい」とアピールされました。
気になるラインナップですが、
今年は2会場・5スクリーンをメインに86作品を上映。
招待作品は8作品で、「心に吹く風」は富良野・美瑛ロケ!
「冬のソナタ」のユン・ソクホ監督の初の長編映画作品。
北海道の雄大な自然を背景にした大人のラブストーリーです。
実はこの作品、「力ある監督が撮りたい映画を自由に撮る」
「新しい俳優を発掘する」をテーマにした松竹ブロードキャスティングの
オリジナル映画プロジェクト。
「滝を見にいく」(沖田修一監督)「恋人たち」(橋口亮輔監督)
「東京ウィンドオーケストラ」(坂下雄一郎監督)に続く第4弾です。
また、「たたら侍」(錦織良成監督)は、
札幌出身の青柳翔さん(劇団EXILE)が主演を務めます。
ほかにも、見応えのある作品がズラリ。
もちろん今年も、クセのあるインディーズ映画から
アニメーション、短編まで多彩に用意。
恒例のストーブパーティーもあるほか、
俳優・國村隼さんを招いたトーク企画も予定。
なんでも会場では、コンペ部門のプログラミング ディレクターで
映画評論家・塩田時敏さん(札幌出身)の
オリジナルストラップも販売されるとか。
詳しい上映内容やゲストの最新情報は
公式サイトでチェックしてみてください→こちら
以前ミュージアムにお越し下さった
アニメーション作家の津山昌徳さん。
彼が主催するアニメーションの自主上映会
「小アニメーション大感激祭 PART20」が
2/5(日)、札幌のかでる2・5で開催されます。
今年で25周年というこのイベント。
選考なし、応募作品をすべて見せる、というスタンスで
意欲ある作家さんの自信作を楽しむことができます。
入場料金は600円(パンフ付き!)。
ぜひ足をお運びください。
詳しくは公式Facebook(こちら)へ。
本日は月曜休館日です。
またのお越しをお待ちしております。