6月のシネマ塾レポート「乱れる」

毎月第3土曜日、ミュージアムで開催する

ミニベント「北のシネマ塾」。

6月17日は、高峰秀子主演「乱れる」

(1964年、成瀬巳喜男監督)をテーマに、

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高村賢治副館長がトークを務めました。

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高村副館長はまず、「メロドラマとサスペンスが合体した珍しい成瀬作品。男女が侵してはならない一線を越えるかどうか、がドラマとしての面白さ」と紹介。

前半は「高峰さんの演技に、加山雄三さんは応えきれていない」と厳しい批評をしたのに対し、「告白シーンからの後半は、成瀬監督の演出が素晴らしく、何度見てもいい」と絶賛!

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特に、劇中に登場する「橋」や「着物」がどんな意味を持つのか、独自に分析したほか、「告白シーンは、照明の使い方や高峰さんの動きによって緊迫感が高まるよう、計算された演出が光る」と解説。

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また、高峰さんの演技が「心の葛藤や乱れを、目や眉毛、口元で表現するなど見事!」と大絶賛。名演シーンを3つ選び、熱く語りました。

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また、ロケ地となった温泉街も紹介。ほかの作品のロケ地も挙げ、「成瀬作品では、男女が愛を完成させるため温泉に行くシチュエーションが出てくる」と紹介。遺作となった「乱れ雲」をリアルタイムで見たときの思い出や、「この作品の加山さんの演技は素晴らしい。ぜひこちらも見てほしい」と語りました。

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ご参加くださった方々、ありがとうございます。

次回は7/15(土)。

テーマは「流れる」です。ぜひどうぞ!

流れる

7/16、札幌で「ふたりの桃源郷」上映会!

お祭りシーズンですが、映画の上映会も盛んです。

7/16(日)には、札幌プラザ2・5で

ドキュメンタリー映画「ふたりの桃源郷」が上映されます。

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山口県のローカル放送局が25年間にわたって取材し、

大反響を呼んだドキュメンタリー番組を映画化。

昨年の第90回キネマ旬報ベストテン・文化映画部門で

第1位に輝きました。

詳しい内容は、主催の札幌映画サークル公式サイト(こちら)へ。

「るるぶFREE札幌」夏号でご紹介いただきました

観光シーズンを迎えた北海道。

観光客やビジネス客に発信する

フリーペーパー「るるぶFREE札幌」夏号で

北の映像ミュージアムをご紹介いただきました!

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開いてすぐの特集ページ。

〝こだわりの大地 北海道〟のテーマのもと、

映画の人気ロケ地としての魅力を伝える

スポットとして写真付きで掲載されています。

冊子にはお得なクーポンもいろいろ。

見かけた際はお手に取ってみてください。

「写真甲子園 0・5秒の夏」について上野彰吾カメラマンが撮影報告を寄せました

大雪山系のふもとの東川町で1994年から続いている、高校写真部による「写真甲子園」が劇映画化され、2017年冬に公開の予定です。

監督は札幌出身の菅原浩志監督、撮影は上野彰吾カメラマンです。上野カメラマンは篠原哲雄監督や橋口亮輔監督の作品などを多く手がけてきたベテランです。道内ロケ作品だけでも「オー・ド・ヴィ」(篠原監督、2003年、函館)、「星に願いを。」(冨樫森監督、2003年、函館)、「天国の本屋~恋火」(篠原監督、2004年、小樽など)、「ミラーを拭く男」(梶田征則監督、2004年、室蘭など)、「ぐるりのこと」(橋口監督、2008年、ワンシーンだけ札幌)、「つむじ風食堂の夜」(篠原監督、2009年、函館)、「スノーフレーク」(谷口正晃監督、2011年、函館)、「スイートハート・チョコレート」(篠原監督、2013年、夕張、札幌)、「函館珈琲」(西尾孔志監督、2016年、函館)と、おなじみの映画が並び、北海道を知り尽くしたカメラマンです。

その上野カメラマンが、5月に出た「映画撮影」の最新号(213号)に「写真甲子園  0・5秒の夏」の撮影報告を寄せています。撮影は2016年夏に合宿形式で行われたそうです。報告の中で「写真に対する想いの変化や仲間同志の絆など熱いドラマが生まれ、高校生たちが写真を通して成長して行く」と作品のテーマを紹介しているほか、スチール写真からスタートした上野カメラマンらしく、「一眼レフカメラを持って撮りまくっていたあの輝いていた頃を思い出し、この子達に負けじとほんの少し勝負をする気持ちで挑ませて頂いた」と振り返っています。

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上野カメラマンによる撮影報告

「写真甲子園  0・5秒の夏」は、主題歌を札幌出身のシンガーソングライター、大黒摩季さんが歌うことも話題です。菅原監督、上野カメラマン、大黒摩季さんと、北海道濃度の高い映画になりました。映画化をサポートする地元自治体などによる「写真甲子園映画化支援協議会」のHPはこちら

どんなドラマが展開するのか、どんな風景がとらえられているか、楽しみにしましょう。(理事・加藤敦)

2017年後期のシネマ塾スケジュールの発表!

先週土曜日に2017年前期最後のシネマ塾

「乱れる」を終えたところですが、

さっそく後期のスケジュールを発表します!

●7月15日 「流れる」(1956年、成瀬巳喜男監督)
トーク:安倍雄也理事

流れる

●8月19日 「遠い雲」(1955年、木下恵介監督)
トーク:高村賢治副館長

遠い雲

※9月はシネマの風景特別上映会のためお休み

●10月21日 「カルメン純情す」(1952年、木下恵介監督)
トーク:大石和久理事

カルメン

●11月18日「永遠の人」(1961年、木下恵介監督)
トーク:小田原賢二副理事長

永遠の人

●12月16日
浦田久&和田由美の映画グラフィティー
〝まだビリー・ワイルダー〟「サンセット大通り」

サンセット

というわけで、好評につき、

後期も高峰秀子さん特集を続けます!

常連のお客さまも、初めての方も、ぜひ。

毎週第3土曜日午後2時から、参加無料です。

お待ちしております!

第5回小樽ショートフィルムセッション、参加作品募集中!12/8まで

先日の函館港イルミナシオン映画祭・シナリオ大賞に続き、

今回は、小樽のショート作品募集のお知らせを。

5回目を迎える「小樽ショートフィルムセッション」の

ポスター&チラシが届きました!

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募集テーマは「出会い」。

賞金総額は30万円です。

小樽の新たな魅力を発見し、発信しようというこの企画。

自由な発想で、道内有数の港町を切り取ってみてはいかがですか。

応募締め切りは12/8(金)。

詳しくは公式サイトへ→こちら

函館港イルミナシオン映画祭2017、シナリオ大賞作品募集!7/20まで

人気のロケ地・函館で、毎年冬に行われる

「函館港イルミナシオン映画祭」。

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その目玉企画「シナリオ大賞」の募集が始まっています。

これは、映画の街から作品&人材を

発掘・発信しようと、1996年度から実施。

これまでに「パコダテ人」「うた魂♪」「函館珈琲」など、

11本のシナリオが映画化&映像化されているそう。

未来の邦画界を担うのは、あなただ!

志ある方のご応募を応援しております!

詳しくはこちら→映画祭公式サイト(こちら

帯広出身・熊切和嘉監督最新作「武曲 MUKOKU」公開中!

「私の男」などで知られる

帯広出身の熊切和嘉監督の最新作

「武曲 MUKOKU」が全国で公開中です!

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鎌倉を舞台に、愛と憎しみに引き裂かれる父子、

葛藤にもがき苦しむ師弟…絡み合う人間模様を活写。

綾野剛主演の注目作!

ぜひ劇場でご覧ください。

映画の公式サイトはこちら