むかわ・穂別発のご当地映画
「田んぼdeミュージカル」シリーズを手掛け、
今年1月に亡くなった斉藤征義さん。
彼を偲ぶ会が先日、穂別で開かれたそうです。
ここミュージアムも、彼からご寄贈いただいた
DVDなどを所蔵しています。
シアターキノでは、7月28日に追悼上映会を開くそう。
詳細が分かり次第、追ってご連絡致します。
5月のミニ「北のシネマ塾」が18日、ミュージアム事務所で開かれました。今回の映画は「その場所に女ありて」(鈴木英夫監督、1962年)で、解説は私・加藤が務めました。
広告業界を舞台に、製薬会社の広告獲得合戦にしのぎを削るライバル会社の営業マン、宝田明と恋に落ちる司葉子の心模様を描きます。サスペンス映画が得意な鈴木英夫監督のクールなタッチ、チェンバロを中心にした池野成のクールな音楽、そして司葉子のクールビューティーぶりが際だつ作品です。
現在でこそ司葉子の代表作とも目され、傑作としての評価も定着した作品ですが、当時(1962年2月)のキネマ旬報では人物造形が酷評されるなど、戸惑いもあったようです。コンペで敗れた際、その責任を問いただす上司に「一人で生きて行くためにどうしてもこの職場が必要なんです」「女が仕事だけの7年はご想像以上のものがあります」といったセリフを吐く司葉子の覚悟も揺るぎない、「早すぎたワーキングガールムービー」と言えるでしょうか。
鑑賞後には、加藤が東京在勤中にいろいろな映画館で見た、司葉子や宝田明のトークショーの様子を報告したほか、参加者のフリートークでは、映画の中で他社の営業マンらと麻雀に興じ、タバコをくゆらす司葉子の描かれ方について「喫煙シーンが多いのは自立した女性の象徴として描いているためでは」などという見方も出ました。また、司葉子のスタイルの良さや、明度と彩度を抑えたツーピースなどのファッションにも関心が集まりました。日本映画黄金時代の女優さんとそのファッションを描いた、邦画ファンに人気の高いサイト「キネマ洋装店」(この作品も取り上げています)も大変面白いので、ご一読ください。(こちら)
司葉子の勤める「西銀広告」には、毎日、広告掲載紙が全国から届きます。よく見ると新聞の綴りには「北海道新聞」や虚構の「旭川日報」「網走タイムス」などと書かれています。
「その場所に女ありて」については、映画評論家の木全公彦さんによる東宝のプロデューサーで、この作品も手がけた金子正且へのインタビューもネットにアップされています。大変興味深い内容が綴られていますので、こちらもご一読を。
なお、「北のシネマ塾」は6月から、装いも新たに「北のシネマトーク」としてスタートします。原則として毎月第3土曜の午後2時から、IKEUCHI GATE(中央区南1西2)6階の書肆吉成で行います。1回目は6月15日。近く閉館するディノスシネマズ札幌劇場について、和田由美事務局長が語ります。ご参加をお待ちしています。 (加藤敦)
小松菜奈と門脇麦がW主演の映画
「さよならくちびる」が5月31日に公開!
解散を意識したデュオ「ハルレオ」(小松&門脇)は、
付き人の青年・シマ(成田凌)と日本縦断の解散ツアーへ。
最後にうみ落としたその曲は、
3人の未来を変えていく――という音楽ロードムービー。
函館でもロケされています。
主題歌のプロデュースを秦基博、
挿入歌の作詞・作曲をあいみょんと、
人気ミュージシャンが楽曲を手がけたことも注目。
ぜひ劇場へ!(映画の公式サイトはこちら)
せたなを舞台に、酪農とチーズ作りに邁進する主人公と
仲間、家族との交流を綴る映画「そらのレストラン」が、
アメリカ・北カリフォルニア州で3月に開催された
22回「ソノマ国際映画祭」で、
外国映画最優秀審査員賞を受賞しました!
映画祭は、インディペンデント映画と世界中の映画作家のサポートし、
映画愛好家をインスパイアすることを目標としているもの。
外国映画最優秀審査員賞は、ノミネート6作品の中から選ばれ、
日本映画としては初の受賞だそう。
おめでとうございます!
映画の公式サイト(こちら)では、
監督のコメントが公開されています。
また、稚内周辺の方に朗報!
6月15~16日に開催される
「第7回 白夜映画祭2019 in 稚内」で上映されます。
映画祭情報は公式Facebookへ(こちら)
初春の気持ちいい天気が続いていますが、
今週、お時間ある方はぜひ小樽文学館へ!
映画好きにはたまらない、こんなイベントが開催中です。
わずか15センチほどの“ちまちま人形”で
お馴染みの作家・高山美香さんによる
「ちまちまキネマ・ワールド 高山美香のビックリ映画館」。
約40人の銀幕スターがずらり。
今にも動き出しそうな臨場感と輝きで、
あんな場面やこんな名シーンが再現されています。
会場の様子を、写真でご紹介!
個人的には、生き生きした寅さんの表情が最高!
あと、「バベットの晩餐会」の料理が再現されていて感動しました。
「運動靴と赤い金魚」「道」など懐かしい名作もあり、
もう一度映画を見直したくなる傑作人形ばかりでした。
高山さんのお好きな作品リストの中に、
「南極料理人」を発見!
今度はぜひ、観測隊員たちの名シーンを作ってほしいものです。
企画展は5月19日(日)まで。
詳しくは小樽文学館の公式サイト(こちら)へ。
多くの映画ファンに惜しまれつつ、
6月2日に閉店するスガイディノス札幌劇場。
〝聖地閉店祭〟と銘打った記念上映企画が発表されました!
「これぞスガイ」というだけある
見応え満載の素敵なラインナップ、一律1,000円です。
北海道関連でいえば、
●札幌ロケ×大泉洋主演「探偵はBARにいる」
●北海道出身の白石和彌監督作
「彼女がその名を知らない鳥たち」「孤狼の血」
●北海道出身の安田顕主演「俳優 亀岡拓次」
が加わっています。
詳細をまとめてご紹介!(すべて公開年順です)
■第1週目 上映期間:5/10(金)~5/16(木)
・「ジョゼと虎と魚たち」(2003年)
・「最強のふたり」(2012年)
・「鑑定士と顔のない依頼人」(2013年)
・「君の名前で僕を呼んで」(2018年)
■第2週目 上映期間:5/17(金)~5/23(木)
・「燃えよドラゴン」(1973年)
・「セッション 」(2015年)
・「俳優 亀岡拓次」(2016年)
・「湯を沸かすほどの熱い愛」(2016年)
・「シング・ストリート 未来へのうた」(2016年)
・「孤狼の血」(2018年)
■第3週目 上映期間:5/24(金)~5/30(木)
・「タワーリング・インフェルノ」(1975年)
・「探偵はBARにいる」(2011年)
・「英国王のスピーチ」(2011年)
・「はじまりのうた」(2015年)
・「博士と彼女のセオリー」(2015年)
・「マンチェスター・バイ・ザ・シー」(2017年)
・「彼女がその名を知らない鳥たち」(2017年)
■第4週目 上映期間:5/31(金)~6/2(日)
・「ジョーズ/JAWS」(1975年)
・「同級生」(2016年)
・「リップヴァンウィンクルの花嫁」(2016年)
・「勝手にふるえてろ」(2017年)
・「タクシー運転手」(2018年)
・「カメラを止めるな」(2018年)
見逃したあの作品や、もう一度見たいこの作品を
ぜひ、この機会にスガイでご覧ください!
※劇場の公式サイトはこちら
いよいよ春到来!の札幌で、
陽気なロードムービーを料理とともに満喫する
素敵なイベントが開かれます。
「CROSS CINEMA DISCOVERY vol.3」
上映されるのは、
「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」!
「アイアンマン」シリーズのジョン・ファブロー監督が
監督&脚本&主演を務めたインディペンデント映画。
一流シェフの人生を転機を、音楽&料理&旅で綴る
元気になること間違いなしの作品です。
映画でシェフが息子に作る「クロックムッシュ」と
ドリンク付きで2000円というのも魅力です。
詳細は公式サイト(こちら)へ!