80年代アニメの傑作「カムイの剣」を観た

ちょっと、報告が遅くなりましたが、おととい21日(土)、北の映像ミュージアムで今年第3回の「北のシネマ塾」が開かれ、アニメ「カムイの剣」(1985年、りんたろう監督、角川事務所製作)を資料にNPO法人北の映像ミュージアム理事で、映画研究家、高村賢治さんが解説トークしました。

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物語は、幕末、アイヌ民族の血を引く若き忍者次郎が組織を抜け、幾多の苦難を乗り越え、東北から北海道さらにカムチャツカ、アメリカへと2万4000キロの旅をし、海賊キャプテンキッドの隠した莫大な財宝を探し当てると、いう冒険物語。

高村さんは作品の特徴としての戦闘シーンに着目。敵が切り込んでくる姿や迎え撃つ次郎を、真正面からのクローズアップ構図を多用しているが、これは、小津安二郎作品のアングルにも通じると説明しました。また、背景は切り絵のような光と影を強調した描き方をして、真正面アングルを駆使して前面の烈しいアクションとの遠近感を巧みに表現しています。

この作品は単なる冒険物語というより、主人公がいろんな人物と交わりながら、人間としてして成長していく様が見どころである、という高村さんさんの解説も秀逸。たしかに、せっかく見つけた金銀財宝の使い途や、その後の次郎の行く末を示唆することに主眼が置かれていないようにも思えます。

次郎の成長過程で、異母姉おゆきや、アメリカ先住民に育てられたフランス人少女ら、美しくも心優しいヒロインたちが次々登場するのも見逃せません。

ところで、1970年~80年代は角川映画の全盛期。この「カムイの剣」もまた熱気あふれる角川映画の一端を示す作品ともいえるようです。

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わたくし事ながら、筆者はあまり、アニメーション映画をあまりみません。しかし、高村さんの解説を聞いて、あらためてDVDを観てみると、なるほど、なるほど、と興味が湧いてきます。月に一度(第3土曜)、この「北のシネマ塾」でもうひとつの映画の見方を楽しんでいただければ、嬉しい限りです。

次回シネマ塾は、4月18日(土)午後2時から「水戸黄門海を渡る」(1961年、大映)を資料に当NPO理事で北海学園大教授の大石和久さんが解説トークをします。黄門さんに長谷川一夫、助さん格さんに市川雷蔵、勝新太郎という豪華キャストです。お楽しみに。入場無料。

(この項文責・喜多義憲)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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