北海道出身!「映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ)」の大杉宜弘監督がご来館③

国民的人気アニメ「ドラえもん」の2015年劇場版
「映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ)」。

dora_poster2015

北海道出身の大杉宜弘監督インタビュー連載、最終回をどうぞ。

*  *  *

―ありがとうございます。ちなみにジブリ作品「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「コクリコ坂から」「ゲド戦記」「かぐや姫の物語」にも、原画や作画で携わっていらっしゃいます。

「千と千尋」は20代半ばの時、初めてジブリに参加した作品で、わけもわからず夢中でした。担当したのは、パッケージにもなっている、千尋が空から落下して水中に潜るシーンです。「かぐや姫」の場合、かぐや姫が花見に行く前に着物を着るシーンと、橋爪功さん演じる求婚者のひとりが、宝物を姫に説明するシーンを担当。映画「ドラえもん」の制作のため途中で抜けてしまいましたが、楽しい現場でした。

―いま手がけられているお仕事は。

神奈川県川崎市にある「藤子・F・不二雄ミュージアム」で上映する新作の短編映画を作っています。ドラえもんの誕生月である9月から、公開する予定です。また、来年公開する劇場版ドラえもんには、原画で参加しています

―アニメーターとしての目標をお教えください。

色々挑戦したいですが、やっぱり僕は、自分自身も大好きな、子ども向けのアニメ作品を作り続けたいです。見た人が元気になれるようなものがいいですね。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

―北海道ご出身ということが、作品作りに何か影響を与えていますか。

実は、今回の映画のメイン舞台となる「ポックル星」の由来は、「コロポックル」なんです。可愛い響きが宇宙人の丸いイメージと重なり、僕が名付けました。本当は、のび太たちに助けを求める宇宙人の名が「コロ」だったんですが、途中で「アロン」に変わったので、星の名だけ残ったんです。

―そうなんですか!

そういえば、前作「映画ドラえもん 新・のび太の大魔境~ペコと5人の探検隊~」で監督デビューした八鍬新之介さんも、北海道の帯広市出身。さらに、今回色彩設計を担当してくれた松谷早苗さんも、北海道の室蘭市出身です。八鍬さんは次回作を再び監督するので、ここ数年は北海道勢が劇場版ドラえもんに深く関わっていることになりますね。

―それは嬉しい縁ですね! ますます映画を見る楽しみが増えました。最後に、北海道ロケでお好きなものをお教えください。

「キタキツネ物語」(78年)は、原画で参加した細田守監督の「おおかみこどもの雨と雪」の参考のため、何回も見ました。あと、98年の函館ロケ「愛を乞うひと」(平山秀幸監督)が、好きです。壮絶な内容ですが、20代の時にテレビで観て印象に残っています。こういう人間ドラマも好きなんです。作っているのは全然違うジャンルですけれど(笑)。

―ありがとうございました。今後のご活躍を応援しております!

(おわり)

★館内にサインをいただきました!
とってもかわいいドラえもんイラストを、どうぞ直接ご覧ください。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
大杉宜弘(おおすぎ・よしひろ)
1974年、北海道生まれ。「亜細亜堂」を経てフリーに。「映画ドラえもん のび太の夢幻三剣士」以来、数々のドラえもん映画に原画や作画監督として携わる。
※大杉監督の初長編映画「映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ)」の公式サイトはコチラ

コメントは受け付けていません。