北海学園大の市民公開講座「シェイクスピアと映画」が、
7/11(土)午後1~5時まで、開催されます。
講師3人のうち、ひとりは
ミュージアムの理事を務める大石和久教授。
大石教授の演題は、「シェイクスピアと黒澤明
ー『マクベス』の翻案映画化としての『蜘蛛巣城』ー」。
講座の主旨は次の通り。
* * *
『蜘蛛巣城』(1957年)は、黒澤明がシェイクスピアの『マクベス』を、日本の戦国時代を舞台に翻案映画化したものである。黒澤は『マクベス』を日本を舞台として映画化するにあたり、能の様式を映画に導入する。たとえば、この映画の役者の演技は能における人物の所作を取り入れており、またそのメイクは能面がモデルであり、あるいは映画音楽も能の囃子を採用している。黒澤自身が「実験的」というこの翻案(adaptation)の試みは、翻案という行為が、異なる文化を跨ぐ単なる移行ではないことを教えてくれている。文化横断的な翻案には文化の差異が前提にある以上、何らかの創意工夫が必要となる。黒澤は能という芸術の様式を採用したのはそのためである。とすれば、翻案とは単なる移行ではなく、一種の創造と言うべきであろう。このように翻案を創造とみる視点から『蜘蛛巣城』について論じてみたい。
* * *
3つの講座を含めて、1日の受講料は1,000円(資料代として)。
定員は70名(先着順、定員に達し次第締め切り)
詳細は公式サイトへ→コチラ
問い合わせは同大(011-841-1161 内線2134)