小沼監督の特集上映でトークが行われました

東京のシネマヴェーラ渋谷で20日まで開かれている、小樽出身の小沼勝監督特集。15日には、小沼作品で助監督を務めた中田秀夫監督、女優の風祭ゆきさん、評論家の高崎俊夫さんによるトークが行われました。

この日の上映作品は、風祭さん主演の「妻たちの性体験  夫の眼の前で、今…」と、中田監督の「サディスティック&マゾヒスティック」。こちらは小沼監督自身や撮影の星勝さんや録音の橋本文雄さんらスタッフ、日活の同期である小原宏裕監督、脚本の荒井晴彦さん、女優の片桐夕子さんや谷ナオミさんらへのインタビューと小沼監督のロマンポルノの映像をふんだんに使った、ドキュメンタリーです。

小沼監督特集上映で話し合う、右から中田秀夫監督、風祭ゆきさん、高崎俊夫さん

小沼監督特集上映で話し合う、右から中田秀夫監督、風祭ゆきさん、高崎俊夫さん

中田監督は、「日活の神代監督や田中登監督が他社で撮るようになり、憧れを持っていた監督で、ロマンポルノ作品でつけたのは小沼監督くらい。小沼監督自身の資質とロマンポルノがぴったりあっていたのではないか」と話し、「後期の『箱の中の女』では、本物の下水道で夜中の1時から撮影したりして、あまりの過酷さに女優が失踪して5日探して連れ戻した。これは『実録小沼組』になるんじゃないかと企画しかけたことがあった。その思いがドキュメンタリーになった」。

風祭さんは「ロマンポルノはどれも女優を、男にとっての理想像、女神に撮ってくれた。特に小沼監督は、ラブシーンの演技指導も、アフレコの喘ぎ声も自分でやって見せてくれた」と振り返り、「アップの時は口角を上げて、とか、主演女優に必要なのはこういうこと、と教えてくれ、何度でもやってみたい監督さん」と話していました。

中田監督が、「小沼さんは中学で小樽から東京に出てきて、月に20本くらい映画を見たらしい。『フレンチカンカン』や『スタア誕生』といった、女優が成長する内容の映画が大好き」と話すと、高崎さんも「日大芸術学部の卒論は、確か『勝手にしやがれ』。もともとシネフィルで、映画好きが監督までなったのは日活では珍しい」と応じるなど、小沼監督についての話は尽きるところを知りませんでした。

ところで、この日は、映画好きで知られる柄本佑さんと妻の安藤サクラさんも来場。柄本佑さんは13日のNHK「あさイチ」に出演した際、好きな5本の映画(DVD化されているもの)として、「フレンチカンカン」、相米慎二監督の「ションベン・ライダー」などと並んで、小沼監督の「NAGISA なぎさ」を挙げるほどの小沼ファンのようです。番組中でも「今日も行こうかなと思ってます」と話していました。東京の人は、芸能人を見るのは慣れているようで、喜んであいさつするのは加藤くらい。写真を頼むと、「事務所が別々で、二人一緒の写真はいろいろ許可がいるので、すみません」とのことで、載せられる写真はありません。見たい人は加藤まで。(理事・加藤敦)

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