「コタンの口笛」も上映 ニッポン・マイノリティ映画祭が開幕

千歳ロケ作品「コタンの口笛」など16本を上映する「ニッポン・マイノリティ映画祭」が19日、東京・渋谷のユーロスペースで始まりました。 日大芸術学部の学生が毎年、さまざまなテーマで作品を選び、企画・運営する「日芸映画祭」。5回目を迎えた今年は「マイノリティ」をテーマに少数民族、被差別部落、性的少数者、在日韓国人、沖縄に生きる人々などを取り上げた作品を上映します。

企画を立て、配給会社と交渉し、チケットを売り、興行するまで学生自らが行うとのこと。映画祭代表の日芸映画学科3年の丸山雄也さんは十勝管内足寄町の出身です。「メンバーでアイデアを出し合い、マイノリティ映画祭としました。お客さんに見てもらうだけでなく、自分たちも映画祭を通じて差別について考え、お客さんたちにも考えるきっかけになってくれれば」と話してくれました。

映画祭代表の足寄町出身・丸山雄也さん(左)と学生スタッフ

映画祭代表の足寄町出身・丸山雄也さん(左)と学生スタッフ

北海道ロケ作品からは、石森延男の小説を成瀬巳喜男監督が映画化した「コタンの口笛」と、民族文化映像研究所を主宰した姫田忠義監督による1974年の記録映画「チセ・ア・カラ  われらいえをつくる」(企画は萱野茂さん)が上映されます。「コタンの口笛」は初日に上映。あまり上映の機会の多くない作品とあって、ほぼ満席の盛況でした。上映後、見た人からは「水野久美(が演じたフエ)はどこ行ったんだろう」と、今年5月の北の映像ミュージアムのシネマ塾で同作品を取り上げた時に出た質問と同様の声も聞こえてきました。

「チセ・ア・カラ」は萱野茂さんらが、樽前山の見える土地に、昔ながらの材料と技法、しきたりでチセを建てる様子を記録した作品です。併映は「リュミエール映画 日本篇」。1900年のパリ万博で上映するために、リュミエール兄弟が世界中にカメラマンを派遣して集めた映像のうち、日本のもの50秒の映像を32本集めたものです。東京の町の賑わいや芝居の稽古、芸者のいる宴会など当時の様子とともに、アイヌ民族の男女それぞれの踊りが1本ずつ記録されています。

指導に当たった日大芸術学部の古賀太教授は、チラシに「4月からテーマを探し、出てきたのが『差別映画祭』。そりゃまずいと思ったが、『マイノリティ』という言葉が出てきてこれはイケると思った。今風の作品が揃うかと思ったら、意外に古風な作品が多くてまたびっくり」とコメントを寄せています。

他の上映作品は「二十才の微熱」「神々の深き欲望」「橋のない川 第一部」など。12月25日まで。「コタンの口笛」は22日にも上映されます。学生に編集によるパンフレット(500円)も売ってます。(理事・加藤敦)

学生の編集によるパンフレット

学生の編集によるパンフレット

コメントは受け付けていません。