今日の札幌は、雨とカミナリ。
一歩一歩、秋が深まるのを感じます。
本日のミュージアム担当はOさん。
理事であり、会計も担当。いつもニコニコ笑顔の方。
そして、もちろん、とっても映画好きの女性です。
さて、今日はミュージアムのシンボル、映写機をご紹介します。
これは、1976年に作られた35mm映写機。
富士セントラル製「F-120」というタイプだそうです。
高さは約2m、重さはなんと200kg!
近くで見るとなかなか迫力があり、
館内でひときわ存在感を放っています。
もとは、札幌厚別区の「サンピアザ劇場」で
2004年まで使われていましたが、
閉館に伴い処分されるところを、我々が譲り受けました。
この映写機、お客様によって反応がさまざまなのが面白いところ。
「この映写機は、キセノンランプの光をフィルムに透過させて投影する仕組みで…」
などと私が説明すると、
「へぇ~!」と驚く方、
「うんうん」とうなずく方、
中には「そんなこと知ってるよ(苦笑)」なんて方も。
後者の方に慌てて尋ねると、映画関係者だった
なんてこともしばしば(汗)。
そして、そんな会話をきっかけに、
それぞれが映写機にまつわる思い出話をお話しくださるのです。
もっと古いカーボン式映写機を扱ったという、元映写技師の方。
近所に映画館があって、
よく映写室に潜り込んだという方
(「ニュー・シネマ・パラダイス」みたい!)。
両親が映画館を経営していたという方。
サンピアザ劇場で映画を観て育ったという方。
たった1台の映写機が引き出すストーリー。
そのひとつひとつが嬉しくて、愛しくて、
ますます映画が好きになるのです。