11月公開!「のぼうの城」監督インタビュー①

苫小牧ロケの最新作「のぼうの城」


(C)2011『のぼうの城』フィルムパートナーズ

11月2日(金)の公開まで一か月あまりとなりました。

先日、ミュージアムにも、犬童一心監督と樋口真嗣監督がご来館!

わずか20分間でしたが、濃ーいインタビュー内容を

3回にわけて、たっぷりお伝えいたします。

(以下、両監督敬称略、ミュージアムスタッフ=スタッフ、
同席したさっぽろ村ラジオパーソナリティ
樫田一恵さん=かずえママの表記で統一いたします)

* * *

スタッフ/お越しいただきありがとうございます!さっそくですが、今回、ロケ地を選ぶのに1カ月以上かかったと・・・

樋口/いや、一カ月なんてものではないです。

スタッフ/では、もっと時間がかかったんですね(うなずく樋口さん)。なぜ苫小牧にしたのか。北海道をロケ地に選んだ決め手をうかがえますか。

樋口/周囲を水で囲まれるという設定ですが、今そんな場所は、原作の舞台になった埼玉の行田市にもないんです。規制もあり、撮影が許可される場所もほとんどなくて。

スタッフ/撮影が可能だったのが、苫小牧の勇払原野一帯だったと?

樋口/そうですね。

犬童/あそこは、湖ではなくて、水溜りみたいな場所なんです。

樋口/そうそう、名前もついていないような水溜り。だからそこに、城のセットを作ることができました。

スタッフ/なるほど。

樋口/日本中探し回って、唯一撮影が可能な場所が苫小牧だったんです。


(C)2011『のぼうの城』フィルムパートナーズ

スタッフ/犬童監督は、北海道ロケは初めてですよね。

犬童/CMの仕事ではよく来ているんですけれど。

スタッフ/映画では。

犬童/映画は、初めてですね。

スタッフ/北海道でロケをされて、土地の魅力をどうお感じになりましたか。

犬童/「北海道」という存在自体が強い、ということですかね。自然がそのまま残っている場所が多いじゃないですか。

スタッフ/ええ。

犬童/映画はウソの世界なので、ウソをつくときに、そういうことに負けないようにするということですかね。

スタッフ/負けないように?

かずえママ/どううまくウソをつくか、と?

犬童/ではなくて、エネルギーをそれだけ使うということですね。自然に対して、対抗しようとする。

樋口/広い場所でセットを組むにしても、結局ボンヤリやっていると負けちゃうんですよね、背景に。


(C)2011『のぼうの城』フィルムパートナーズ

スタッフ/そうですか。

樋口/セット作るときもそうだし、そこにエキストラを並べるときも、お芝居させるときもそうなんですけど。放っておくと、背景に負けちゃうんですよ。

スタッフ/なるほど。

樋口/それはやっぱり、スケールの違いっていうか・・・

スタッフ/北海道ならではの?

樋口/そうですね。だから、今回の映画はいろいろ出し切ったと思います。

犬童/人間が、そういう風に力を出し切らないと、北海道に負けちゃところがあるんです。

(つづく)

* * *

『のぼうの城』
11月2日(金)札幌シネマフロンティア、
ユナイテッド・シネマ札幌ほか全道公開
公式サイト http://nobou-movie.jp/


(C)2011『のぼうの城』フィルムパートナーズ

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