芦別映画学校レポート!②~ふるさとビデオ上映会

11月17・18日に開催された

「第20回星の降る里芦別映画学校」

初日レポートのつづきをどうぞ。

* * *

20回記念として、1995~2011年までの

大賞19作品を振り返る「ふるさとビデオ上映会」

98年以降は3分以内の制限つきですが、

短い中にもしっかりメッセージが込められていて

思わず泣いたり、笑ったり、心揺さぶられるものばかり。

たとえば、95年の「ふるさと・ひと夏のメモリーズ」は

田舎に帰省したお孫さんを撮影したホームビデオ。

田舎道を後ろ歩きする孫をノスタルジーたっぷりにとらえた

ラストカットは、キノの中島洋さんも「すごい」と再評価。

また、地元の公園看板の在り方を問う

「盛岡の景観~公園と広告」(2001年)は

「今こそ市民の視点がジャーナリズムになる」と大林監督。

かんじき作りのベテラン作業に密着した

「一本曲げかんじき」(2005年)や、

ユーモラスな母親と小旅行を楽しむ

「栄子~70歳」(2009年)など、

地元愛、家族愛がたっぷり詰まるものも。

このコンテストが何より贅沢なのは、

受賞者やゲストとのやり取りを交えて、

〝大林語録〟と言えるような監督のコメントが聞けること。

「20世紀は映像の世紀と言われていましたが、

戦争ばかりで映像が可哀想でした。

地方の喜びや悲しみ、身の回りの幸せを撮る事で

人間の発明品である映像が幸せになっています」

「何でもない家族の記憶が、人類の記憶になるんです」

「映像には不思議なチカラがあります。

カメラの動きで撮影者の息遣いまで感じられるのです」

「NHKは情報を伝えるナレーション。

訛ったり、トチッたりするのは、感動するナレーション」

「人の幸せや賢さ。

あなたにしか撮れないものを表現してください」

こうした魅力的な言葉が、

作品世界を一層豊かなものにしています。

そんな大林監督の人柄が常連参加者を増やし、

さらには、人材も発掘しているそう。

右の男性は辻克喜さん。

中学生の時にこのコンテストに応募し、

現在、プロの撮影マンとして活躍中。

さらに、「オカンの嫁入り」(2010年)の

呉美保監督も、実は入賞者とか!

大阪芸術大学生時代に初応募し、大林宣彦事務所に入社。

その後フリーランスとなり、2005年

「酒井家のしあわせ」でデビューしました。

この日も、そんな若者を〝スカウト〟する場面も。

2011年、元カレへの心情をリリカルにつづった

「返事はいらない」を作った滋賀県の大屋有香さん。

ゲストの脚本家・内藤忠司さんは

「思い出しても涙が出そうになるほど、

自分の気持ちと映像がうまくリンクした」と絶賛。

そんな彼女に、大林監督は

「来年の芦別映画、参加する気あるかい?」。

「ぜひ!」と答える大家さんに、

会場からひときわ大きな拍手が送られました。

こうした成果は、20年間地道に続けてきたからこそ。

全国の「ふるさと」への想いを集め続ける芦別に、

北海道ロケにこだわるミュージアムの姿が重なりました。

というわけで、この後ウエルカムパーティーへ突入です。

(つづく)

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