「夢売るふたり」の西川美和監督がご来館!

昨日ご紹介したキネ旬ベスト・テン、

2012年の邦画・第10位に選ばれた

「夢売るふたり」、もうご覧になりましたか?

シアターキノで11日から公開中で、

初日舞台あいさつにも登場した西川美和監督が、

昨日12日、ミュージアムにご来館くださいました!

ミュージアムを見学後、

少しインタビューさせていただきましたので、ご紹介します。

* * *

―(スタッフ)昨日はシアターキノで、いい映画と貴重なお話をありがとうございました!個人的にはあのラストシーン、好きでした。

(西川監督)ありがとうございます!・・・珍しい感想です。

―そうなんですか。でも、松たか子さんの目ヂカラ、印象的でした。

嬉しいです。松さんに伝えます。

―ありがとうございます!そこで、さっそく質問ですが、西川監督は『ゆれる』は山梨県、『ディア・ドクター』は茨城県で撮影されていました。今回の『夢売るふたり』は、昨日のトークで「地方出身者が集まる東京を描きたかった」とおっしゃっていて、「地方・地域」というのが西川作品には重要な要素としてあるのかなと思いますが、いかがでしょう?

自分自身、広島の出身なので、都会生まれの人間の気質とは違うと思うんです。

―なるほど。

だから、東京生まれの人間としての「東京」は、生涯撮れないんじゃないかという気がするんですけど、都市でない地域に育った人間が持つ感情とか気質、体質は自分の中に血として流れているので、「自分のわかるものを撮ろう」というのが根幹にあるんです。

―はい。

ただ、今までもなるべく「匿名の地域」として撮っていて、たとえば茨城も、「とある田舎の」という。

―ええ、確かに。

『ゆれる』なんかも方言が出てきたりしますけれど、特に「山梨の渓谷で」とは言っていない。それは、観てくれる方が、どの地域の方でも入り込めるように・・・というので、あえて地域の名前を売り出さずに撮るというのが、私のやってきたスタンスなんです。たぶん、これからもそういう形で色んな地方で撮っていくんじゃないかなという気がしているんですね。

―そうですか。

逆に、(出身地である)広島っていうのを銘打って撮りたい、と思ったこともないですし、生まれ育ったところだと距離が近すぎて、近視眼的になるのが怖くて、これからもあまりやらないんじゃないかな、と感じています。

―「色んな地域で撮りたい」とおっしゃいましたが、北海道はいかがでしょう?というのが、ミュージアムとしての質問でして・・・ちなみに北海道へは何度か?

はい。映画ではなく、コマーシャルの撮影で来たことが多くて・・・

―たとえばどこですか?

どこだっただろう・・・札幌市内にも雪まつりのころに来たり。是枝裕和監督のコマーシャルのお手伝いをしていた時ですね。然別湖にも是枝監督の助監督時代、プロモーションビデオの撮影で来ました。あと車のコマーシャルで、大自然の中を走っていく、という設定は北海道のケースが多いですよね。

―北海道のロケ地としての魅力はいかがでしょう?

本州以南と全く違いますから、植生も違うっていいますし、風景が全く違うので、魅力的ですよね。外国にあこがれるように北海道の地形にあこがれるというのはあります。

―そうですか!

今回東京で撮ってみて、なんとなく画が狭くなるんですよね。

―画が狭く?

広い画が撮れなくて。外に出ても、(カメラを)引く場所がなくて、高い場所からでも何か物が入ってきて、画面が埋まっちゃうんですよね。広い画が撮れないというのは、それが東京らしさでもあるんですけれど、私としてはそれなりのストレスもあって、なんかこう、広い画を撮ってみたいな、というのはあるんです。

ドライブとかしていても、北海道はステキだなと思うこともあるんで・・・ただ、生活文化が、私が経験してきたことと本当に違いますから、それをどう自分が捉えていくか。北海道の北海道性というものをどう表現できるかどうか分からないんですけれど・・・

―西川さんの描く北海道、観てみたいです。

(つづく)

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