ゆうばり映画祭特集① 北海道ロケトーク~その1

2月21~25日に行われた

「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」

今年、特に充実していた北海道ロケの

トピックス&インタビューを詳しくご紹介するシリーズ第一弾。

今回は、23日に行われたトークイベント

「北海道ロケトークスペシャル

~映画が地域に出来ること、地域が映画に出来ること」を

数回にわたって掲載します。

地域おこしムービーから、話題の娯楽大作まで。

さまざまな立場から語られる「北海道ロケの魅力」をお楽しみください。

* * *

司会/近年、北海道でロケした映画は増えていて、特に「北のカナリアたち」など、冬の北海道はドラマチックな雰囲気を感じます。「何かあるな!」と思わせる北海道で、実際にロケしている皆さんの話が聞けるということで楽しみにしております。 まずは「スイート・ハート・チョコレート」の篠原哲雄監督!


(C)2012 MZ Pictures
監督:篠原哲雄  出演:リン・チーリン、池内博之、福地祐介

これは、まさにここ夕張でロケした作品ですね。この付近でも撮影されていて、「あそこだ!ここも!」と嬉しくなります。さっそく、お話を聞かせていただけますか。

篠原監督/この映画は、まず中国側からお話をいただきました。そもそも、ゆうばり映画祭に参加したことのあるミッシェルという中国人の女性プロデューサーが、映画祭の休止を知り、「自分たちの映画を夕張で上映したい」という熱い想いを持ったのが始まり。なおかつ、中国で人気がある冬の北海道・雪の夕張の映画を…ということで依頼を受けました。僕自身、ゆうばり映画祭に来るのは3回目。以前から「いつかここで映画を撮りたい」と思っていたこともあり、お受けしたんです。撮影は昨年3月に行いました。

司会/男女3人の、10年にわたる愛の物語ですよね。篠原監督は、小樽や函館など道内各地でもロケされていますが、夕張ロケはいかがでした?

篠原監督/ロケしやすかったです。実はこの映画は、「雪」がキーポイント。本当は雪の多い2月に撮影したかったんですが、映画祭開催中ということで3月にずらしたんです。でも、雪が解け始めて、困ったなと思い、(映画祭の)澤田直矢さんに電話したところ、「わかってます。準備しています!」と力強い返事をいただき、心配は吹き飛びました。

司会/澤田さん、一体どんな準備を!?

澤田直矢さん(以下、澤田)/まぁ、降るんじゃないかな、と。(観客一同笑)

篠原監督/実際、ロケ初日から奇跡のように雪が降ってくれました! 雪が少ない場合は、夕張の人と、中国・日本のスタッフが協力して雪を持ってきました。

澤田/僕等はもう意地ですから、雪をかき集めました。

司会/映画のまち・夕張として、ロケ隊に満足してほしい、という使命感があったのですね。

篠原監督/雪に関しては、欲しい時に降ってくれるというラッキーな状況ばかり。まるで、映画の神様が降りてきたようでした。

司会/今回の副テーマ「映画が地域にできること」に関して、この撮影が夕張で行われることの意味を、澤田さんはどう捉えてますか?

澤田/映画を観光PR的に扱いたくはないのですが、上手に夕張の美しさを捉えてくれて…

司会/そうですね、財政破たんなどを一切感じない内容でした。

篠原監督/確かに、明るい映画になりましたね。観光映画になっちゃいかんと思いながら、堂々と夕張の観光地を撮りましたから。

司会/まちのサポート体制については?

篠原監督/寒い屋外ロケの時の豚汁など炊き出しで心も体も温まった場面はたくさんありますし、感謝しています。

司会/映画には、夕張市長も出てます。

篠原監督/それも、市長本人役で出演しています(笑)。上海と夕張の友好関係について直接伺ったことを、そのまま語ってもらっています。ある意味、夕張市史的にも記録的な映画になるのではないでしょうか。

司会/夕張には、自治体のロケーションボックスなどはありません。具体的にどのようなサポートを?

澤田/撮影や美術スタッフと連携して、スケジュールに遅れないように気を付けながら、従来のネットワークを120%出しました。

篠原監督/実はこの映画は、まだ配給が決まっていません。でも、宣伝するために北海道庁で記者会見をしたのです。その時の、北海道の方々の反応の速さ! ネットや雑誌などさまざまな媒体で一気に取り上げてくれて、そのフットワークの軽さに感謝しているし、それが公開へつながれば、と願っています。そうした人的なつながりが素晴らしいな、と思います。

司会/政治的な対立の間にこの映画が落ち込んでいるのは、本当に良くない。うまく公開に結びついてもらえればと思います。さて、続いては「じんじん」の話題を取り上げましょう!

(つづく)

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