ゆうばり映画祭特集⑤ 北海道ロケトーク~その5

「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」(2月21~25日)

トークイベント「北海道ロケトークスペシャル

~映画が地域に出来ること、地域が映画に出来ること」

リポート第5弾は、「しあわせのパン」です。

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司会/「しあわせのパン」は、傷ついた人たちが癒されていくというステキな映画でした。鈴井さん、この映画の最大の武器はロケーションだと思いますがいかがでしょう?

「しあわせのパン」・鈴井亜由美プロデューサー(以下、鈴井)/ありがとうございます。ロケ舞台となったのは、洞爺湖の月浦という場所。この映画は、素晴らしいロケ地である北海道に住む我々が、映画に携わって、自分たちが住む土地の良さを理解して、映画を作りたいと思ったのがきっかけ。それは、東京で仕事するうちに、東京の方に「北海道っていいですよね。どこに行ったらいいですか?」と聞かれることが増え、ありきたりな場所しか紹介できなかった経験がもとになっています。住んでいる自分たちが北海道について全然知らない、ちゃんと勉強して良いところを映画として伝えていければ、と思ったんです。今回、ロケ地を探して回るうち、温泉街から見る洞爺湖畔の景色は知っていても、月浦の、丘の中腹から見た景色は新鮮でした。新しい景色を提案できる新しい映画作りをしたいな。と考えました。

司会/現地の支援体制は?

鈴井/2000年に洞爺が噴火した時、オフィスキューとしてボランティアイベントを開催していたので、その時のつながりから、洞爺の観光協会にまずロケの話を持っていって協力してもらいました。

司会/具体的にはどのような協力を?

鈴井/たとえば、ヒツジを飼っている家を一緒に探してもらうなど。嬉しかったのは、北海道の会社さんにも出資をお願いして、リスクを背負って一緒に映画作りができたこと。「自分たちができることをしよう」とプロモーションしてくれて、東京と北海道が一緒に作った映画といえると思います。

司会/月浦は観光地なんですか?

鈴井/ワイナリーはありますが、観光地ではありません。

司会/メイン舞台のパン屋さんは実在する場所?

鈴井/実際にカフェをやっている方に協力いただきました。

司会/映画の効果は?

鈴井/月浦にあこがれて、女性が足を運んでいるようです。今回のもうひとつの主役は「パン」でした。北海道には、良質な北海道産小麦が作られていていますが、現在、道内のパン屋さんが頑張ってカンパーニュを出したり、北海道産小麦を使ったパンを食べてもらう機会が増えたことも嬉しい限りです。

司会/地元にさまざまな良い影響が出たんですね。今後、こうした映画をまた、という思いは?

鈴井/最初から、今回は第一弾のつもりでした。北海道の知られざる「景色」と、豊かな「食」を主役にした映画作りをしていきたいと思っています。

(つづく)

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