ロケ地の宝庫・北海道。
大量に残された資料の散逸を防ぎ、
収集整理することは、ミュージアムの意義のひとつ。
先日、その趣旨をご理解くださった方から、
貴重な資料の寄贈がありました。
小樽にお住まいのSさん。
テレビ系列の子会社で照明の師匠に出会い、
以来30年近く、照明畑を歩んでこられました。
携わった北海道ロケのテレビ・映画は数知れず!
手伝いとして駆けつけることもあるという
小林政広監督作品をはじめ、
「刑務所の中で」「雨鱒の川」など近作から、
「じゃがいもと三日月」「ことわれなくて」といった往年のテレビドラマなど
20冊の台本をご持参くださいました。
一冊一冊に思い出がありそうですが、
あえてひとつ選ぶとすれば?と聞いたところ、
「札幌で撮った島田英二監督の『銀杏の樹の下で』ですね」との返事。
「ショートフィルムはスタッフの距離感が近くて
意見が言いやすいし、すぐに反映できるのがいい」とのこと。
さらに、早川渉監督の「7/25【nana-ni-go】」のパンフや、
照明業界の専門誌も。
照明で「ラクな仕事はひとつもないよ!」と言いつつ、
「光源を感じさせず、暗闇を照らすのが仕事なんだ」との言葉に、
照明マンとしての矜持を感じました。
さて、そうしてご寄贈くださった資料を、
さっそくその場で整理することに!
北海学園大の学生さんの協力のもと、
ミュージアムの寄贈リスト入り。
聞くとこのSさん、まだご自宅には台本が眠っているかもとのこと。
また映画のウラ話が聞けるのを楽しみにしています!