今日は朝から一面の雪、雪、雪!
いよいよ本格的な冬を迎える札幌です。
さて、函館出身の作家、佐藤泰志をご存知ですか?
1981年、「きみの鳥はうたえる」で文壇デビュー。
「移動動物園」「そこのみにて光輝く」など、
青春の煌めきと苦悩、市井の人びとの生き様を描く作品を次々と発表。
芥川賞候補に5回選ばれながらも受賞に至らず、
1990年、41歳の若さで自ら命を絶った孤高の作家。
なんと、そんな佐藤泰志の生涯をたどる
ドキュメンタリー制作の企画が進められているそうです!
発案者は、苫小牧出身の稲塚秀孝さん。
映画「二重被爆 語り部・山口彊(つとむ)の遺言」の監督です。
稲塚さんは、佐藤泰志の「市街戦の中のジャズメン」が
有島青少年文学賞の優秀賞に選ばれた年、「幕が上がるまで」という作品で入選。
その際、佐藤泰志と手紙のやり取りをしたとか。
数年前から、ドキュメンタリーの構想を練っていたそうです。
この話題にどうしても力が入ってしまうのは、
佐藤泰志の同名小説を映画化した
函館ロケ「海炭市叙景(かいたんしじょけい)」
(2010年、熊切和嘉監督)の制作に、私が携わったから。
その中で、佐藤泰志の人生を知り、小説を読めば読むほど
その強烈な個性と繊細な作品世界に魅力を感じたからです。
さらに、私よりずっと強い想いを抱く
さまざまな人たちと出会ったからでもあります。
この話を続けると、行数がいくらあっても足りないのでやめますが(笑)、
そんな私にとっても、今回のドキュメンタリー化は願ってもないこと。
全力で応援したいと思います。
ちなみにこの「海炭市叙景」はミュージアムで鑑賞可。
映画化に至るまでのドラマや撮影中のエピソードなら
私がいくらでもお話いたします!
ご興味あれば、ぜひ館内でお声をかけてくださいね。