「想像の扉を開こう」崔洋一監督が北海学園大で講演

「月はどっちに出ている」、「血と骨」などで知られる崔洋一監督が28日、「映画と地域づくり」と題して北海学園大(札幌市豊平区)で特別講演しました。

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崔監督は10年以上前から、胆振管内穂別町(現むかわ町)で高齢者映画作りを指導しています。講演では穂別の人たちとの出会いから、映画づくり支援に至るプロセスを語りました。

崔監督は旧穂別町からマザーフォレスト大賞を受け、その懇親会で「おらたちにも映画創れるべか」と聞かれ、「ああ、つくれるとも、やってみなさいよ」といったやり取りから始まった高齢者の映画製作。戦前・戦後を通じ穂別町で生きる夫婦の姿を描いた第1作第1作「田んぼ de ミュージカル」(2003年)が完成する過程で、お年寄りたちは「想像の扉」をひらき、自己を確立し、どんどんと元気になり、変化していったといいます。

また、映画作りのプロセスを楽しむだけでなく、あくまで優れた作品に仕上げるよう励ましたといいます。そして、映画を作っている途中では死なないーこの二つの目標を一言で表わして「棺桶よりカンヌ(映画祭のこと)」を合言葉にしたといいます。

穂別の高齢者たちは崔監督とかかわったこの11年間ですでに4作のミュージカル映画を生み出し、いま5作目に取り組んでいます。崔監督は日本の動脈や静脈を支える、こうした地方の個性豊かな、細胞や毛細血管のような活動を大切にしなければいけないと提言しました。

北海学園大学開発研究所・同大経済学会の主催。キャンパス内の5号館教室で開かれた講演会には学生のほか映画愛好家らが熱心に聴講しました。

崔洋一監督は日本映画監督協会理事長。長野県佐久市出身、64歳。

(この項、文責喜多義憲)

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