函館ロケ「そこのみにて光輝く」特集の最終回をどうぞ!
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ヒロイン・千夏の弟、拓児を演じるのは、『共喰い』の菅田将暉さん(右)。
NHKの朝ドラ「ごちそうさん」にも出演する注目の若手俳優さんです。
海鳴りは遠のいたが、潮風は雨あがりの翌日らしく、膜のように皮膚に粘り着く。湿気は少ない町だが、浜のあたりは風向きで違った。拓児の言葉に毒はなかった。思ったことはそのまま口にするタイプだ。 (小説「そこのみにて光輝く」より)
前科者だが、どこか無垢で、主人公・達夫を慕う男を演じています。
拓児が元の人懐っこい顔でいった。虚脱感が身内を満し、坐らせろ、といって、達夫は路肩に腰をかけた。拓児もしゃがんだ。煙草をくわえ、火を点けて、それから達夫の唇に挟んだ。 (小説「そこのみにて光輝く」より)
互いに惹かれ合う姉と達夫を見守る中、ある事件が起きるのです――。
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さて、3回にわたって映画の登場人物を
原作の一節とともにご紹介してきました。
あくまで小説と映画は別モノですが、
ご興味があればぜひ原作もお手に取ってみてください。
ちなみに小説では、3人の「その後」が
「第二部 滴る陽のしずくにも」で描かれています。
「海炭市叙景」に続く函館ロケの傑作を、
ぜひスクリーンでご覧ください!
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「そこのみにて光輝く」 呉美保監督
(C)2014佐藤泰志/「そこのみにて光輝く」製作委員会
4月12日(土)から函館シネマアイリスで先行ロードショー!
4月19日(土)から札幌シアターキノほか全国ロードショー!
公式サイトはコチラ
(アラタメ)