大林宣彦監督の芦別ロケ作品「野のなななのか」が10日、
道内で先行公開されました。
前日の9日夜には中央区の「パンテラネグラ」で
製作委員会主催のレセプションが開かれ、
大林監督、常盤貴子さん、品川徹さんが来てくれました。
「スターダストプロモーションの治外法権女優」を自任する常盤さんは、
通常なら許されないであろう参加者のカメラの列にも
「すんごいカメラ。いい顔しまーす」と、笑顔で応えてくれました。
20年来の念願だった大林監督作品への出演について、
「20年前、雑誌のインタビューで大林監督と黒沢明監督の
映画に出たいって話しました。恐れ多くて言えませんが、と
前置きしているのが私の偉いところ。謙虚でしょ」と
茶目っ気たっぷりに語ってくれました。
大林監督も「貴子ちゃんも普通の人として、とてもチャーミング」と応じ、
「私がいちばん学ぶのは普通の人が普通に生きている姿。
芸術家は暮らしの役に立たなくてはいけないんです」と話してくれました。
さらに「映画は作る、見る、語り合うことで、疑問を持ったり感動したりして、
学校になります。映画と出合うことで日本を学び、
平和な未来を作っていくきっかけになれば」と呼び掛けました。
旭川出身の品川さんが「定時制高校に進んで、
でも芝居をやりたいと上京しました。農家だったけれど
おやじが4年間仕送りしてくれました」と振り返ると、
大林監督も「親孝行できたね」と笑顔を応じていました。
最後に3人でケーキに入刀し、
「これから全国へ、全世界へ」(大林監督)と誓いました。