本日は好天の札幌です。
休館日のため、不定期連載「オープンまでの道のり」をどうぞ。
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ミュージアムの開設のめどがたたない中、
力を入れていった自主上映活動。
その中には、
ミュージアムメンバーの重鎮、故・山田昻(のぼる)さんによる
「ワーナーおじさんと名画を楽しむ集い」がありました。
山田さんは、元ワーナー・ブラザーズ札幌支社長。
同社設立と同じ年に生まれた、というのが、生前の自慢だったと言います。
映画配給一筋の道を歩み、
「北海道キネ旬友の会」前会長も務めました。
山田さんが特に愛したのは、ハリウッド・ミュージカル。
「ワーナーおじさんと名画を楽しむ集い」と銘打ち、
2007年4月 「ハリウッド・ミュージカル~タップダンスの魅力」
2008年2月 「ハリウッド・ミュージカルの楽しみⅡ
~カップル・ダンスの名シーン」
の講師として映画鑑賞の楽しさを語ってくれました。
創立メンバーとして長年ミュージアム活動を支えてくれましたが、
病に倒れ、2009年10月、惜しまれつつ逝去。
残念ながら ミュージアム実現のご報告はできませんでしたが、
館内には「山田コレクション」コーナーを設けることになりました。
さまざまな資料を展示しているほか、
膨大な映画本の中から約300冊を
「シネマの本棚」として並べています。
幼いころ、「雨に唄えば」に心躍らせ、
「サウンド・オブ・ミュージック」に感動した私。
生前お会いできなかったことが悔やまれます。
しかし、このミュージアムができたことで、
映画を愛し、ハリウッド・ミュージカルの魅力を伝え続けた
山田さんの〝魂〟に触れることができるのです。
(つづく)