昨日の月曜日は祝日オープン。
なので、本日は振り替え休館でした。
というわけで、本日は去る10月6日の、
岩井俊二監督ご来館エピソードをご紹介します。
えっ!なぜあの岩井監督が?
と思った方もいらっしゃるでしょう。
実は、昨日閉幕した札幌国際短編映画祭にゲスト参加しており、
会場でパンフレットをお渡ししところ、関心を持ってくださったのです!
とても気さくで、やわらかい雰囲気を持つステキな方でした。
岩井監督は、言わずと知れた「Love Letter」(95年)の監督。
冬の小樽でロケされたこのラブ・ストーリーは、
日本のみならず、韓国や台湾で大ヒット。
今でもロケ地を訪ねる人がいるほど、愛され続けている名作です。
かくいう私も大学時代、友達と「Love Letter」夜会を開き、泣き、
小樽に行ったファンのひとり。緊張しながらお迎えいたしました。
岩井監督は、展示された「北海道ロケ地100選」をじっくりチェックしたり、
黒澤明監督直筆の手紙を見たりして、和田事務局長と映画談議。
また、「北海道ゆかりの映画人」コーナーも興味深そうに眺め、
函館出身の大女優・高峰秀子さんの話題などを話しておりました。
もちろん、サインをいただいたので、ぜひ館内でご覧ください。
岩井監督は、石狩・小樽ロケ「ハルフウェイ」
(北川悦吏子監督、09年)もプロデュース。
映画祭のフォーラムで、北海道というロケーションについて
語っていた言葉が印象的でした。
それは、
「北海道は、緑がとにかく美しい」ということ。
岩井監督によると、本州は春を過ぎると木々の葉緑素が強すぎて、
映像だと黒くなるのだそうです。
さらに、「空が美しい」とも。
「雲がどんどん変わるから、同じ絵を撮り続けるのは難しいけれど、移り変わる空の美しさたるや…僕なんかそれにハマってしまった。(空全体が真っ白になる)オーバーキャストやむら雲、光の差し加減とか…これは狙ってもできないんですよね」と岩井監督。
あの独特な、繊細で、
やわらかい映像美を生み出す感性を垣間見たような気がしました。
そして、そんな北海道に住む私たち。
美しい空が、緑が、身近にある幸せを噛みしめたくなりました。