明けましておめでとうございます。
ミュージアムは本日から通常開館となります。
ということで、2015年の企画展
「シネマの風景 北の歴史編」のテーマを発表します。
ずばり、「アイヌ民族と文化」!
趣旨は次の通りです。
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昔から北海道は、アイヌ民族の人たちが神を崇め、自然の恵みに感謝しながら生活する土地です。樹皮から取った繊維をもとに作った衣服や紋様、ユーカラ(叙事詩)、独自の舞踊などが時代を経て伝承されてきました。
しかし、江戸時代には松前藩に不利な交易を強いられ、明治政府には居住地を奪われ、生業の狩猟、漁撈を制限されるなど次第に生活の場を失ってきました。
2008年6月、やっと前年の国連総会で採択された「先住民族の権利に関する国際連合宣言」に続いて、日本でもアイヌ民族を先住民として認める国会決議が可決されました。
2015年はアイヌ民族の伝統的な文化を展示し、描かれた映画を紹介します。アイヌ民族の描き方に異論がある作品があるかもしれませんが、制作時の時代背景などをふまえて、ご覧ください。
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館内には、「コタンの口笛」(59年、成瀬巳喜男監督)や
「森と湖のまつり」(58年、内田吐夢監督)など、
アイヌ民族をモチーフに取り入れた北海道ロケ作品を
ポスターやスチールなど貴重な資料をご紹介。
さらに、アイヌの民族文化を学び、楽しみ、暮らしに
取り入れる活動をする民間団体「ヤイユーカラの森」に
ご協力いただき、代表・計良智子さんの
アイヌ文様刺繍作品なども展示しております。
これら美しい作品の一部は、毎月中身が変わる予定です。
このほか、高倉健さん追悼コーナーを常設展示に。
大変貴重な「健さんの手紙」やポスターが並びます。
そして、キネ旬など映画雑誌の展示も総入れ替え!
正月らしい、色鮮やかな表紙の数々もご覧ください。
今年も多くの方にお越しいただけますように。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。