2月19日(木)から2月23日(月)に開催された
「ゆうばり国際ファンタステック映画祭2015」
今年は記念すべき25周年目であること、
そして建物が老朽化のため
メイン会場のアディーレ会館を使用できる最後の年ということもあり、
例年以上の賑わいと名残惜しい閉会を迎えました。
自分の観られた範囲でレポートを書かせて頂きます。
【1日目】
今年は4日間通して天気に恵まれ
会場間の移動もしやすい日が続きました
16:00頃にはアディーレ会館前にお客さんが集まり始め
オープニングセレモニー入場のための長い列が。
外で待つお客さんのためにスポンサーキャラの
パディントン君がひざ掛けを配ってくれました
17:00頃には入場が開始
プログラミングディレクターの塩田時敏、
ディレクターの澤田直矢、
京楽ピクチャーズ代表取締役社長の小川博史、
ゆうばり市長の鈴木直道、
実行委員長の澤田宏一の5人による鏡開きで開会宣言。
美味しい日本酒も来場者に振舞われました
オープニングセレモニーは超満員。
武田梨奈、花井瑠美、三田真央
3人のアクション女優によるパフォーマンスが
オープニングアクトとして披露され、
スクリーンに映し出された巨大なシネガーと
3人が闘うプロジェクションマッピングは
来場者の心を一気に引きつけました
そして、鈴木直道市長による挨拶。
「毎年この映画祭にはキャッチコピーがありますが
25周年目のコピーは”世界で一番楽しい映画祭”。
ついに今年、このカードを切ったか!世界一。
今年は全7会場で84の素晴らしい作品が上映され
それだけでも世界で一番楽しい映画祭なのですが、
それでもまだ完成ではありません。
ここにお集まりの皆さんが
素晴らしい映画と出会って、素晴らしい人たちと出会って
「これは今年も世界で一番楽しかった!」と思ってもらえて
初めて”世界で一番楽しい映画祭”が完成します!
今日から5日間どうか皆さん楽しんでください!」
次に、全上映作品の紹介。
作品が紹介されると、来場したスタッフ/キャストが立ち上がり
大きな拍手と「おかえりなさい」コールが起きました。
そして、去年から創設されたニューウェーブアワード。
『くるみ割り人形』の増田セバスチャン監督、
『春子超常現象研究所』の中村蒼
『桐島、部活辞めるってよ』の松岡茉優が受賞し登壇。
活躍中の3人でも映画賞を獲ったのは初めてのよう。
去年の受賞者でもあり
付き合いが長い武田梨奈さんから
トロフィーを受け取った松岡茉優さんの
涙ながらのコメントには胸が打たれました。
「映画が好きな皆さんに、映画が好きで良かったと
言ってもらえるような映画に必ず出演します。
私は一生俳優をします。どうか見守ってください」
その後はコンペ部門の審査員が紹介があり、
オープニング作品『ジヌよさらば~かむろば村へ~』の上映。
監督・出演の松尾スズキさんと主演の松田龍平さんが登壇。
「北海道はロケでよく来ますが、夕張は初めてです」と
ゆうばりの印象や久しぶりに共演したお互いの印象等を語り
上映前の会場を盛り上げました。
18:30 オフシアター・コンペ作品
『眠れる美女の限界』『鼻目玉幸太郎の恋』が上映。
『眠れる美女の限界』は
熊切和嘉、呉美保、山下敦弘監督らを輩出した
大阪芸大在学中の二宮健監督による作品。
30歳間近の売れない女優が精神的に追い詰められていく姿を
目まぐるしいカット割りや独特な色調で見せていき、
学生監督とは思えない映像テクニック満載の映画。
終盤の展開には、思いもよらず涙が出そうに。
(写真は3日目上映時のもの)
『鼻目玉幸太郎の恋!』は
5年連続フォアキャスト部門に出品していた田代尚也監督作。
ホラー/スプラッター映画を中心に撮ってきた田代監督が
元キョウリュウジャーの塩野瑛久を主演に
鼻の穴から目玉が出る男子に恋愛はできるのか、
笑いどころの多いコメディ映画。
『タクシードライバー』『悪魔の毒々モンスター』など
有名映画のパロディや引用も満載で、
トロマ映画のロイド・カウフマンもカメオ出演。
カウフマンのアドリブ台詞に観客は大笑い。
19:30 フォアキャスト作品『キリミと魚人間』
こちらも何度もゆうばりに来ている小林デビ監督によるコメディ。
『サイタマノラッパー』でもお馴染みの
苫小牧出身の俳優奥野瑛太さんが出演。
こちらは観られなかったので紹介のみで。
22:30 フォアキャスト作品『夜があけたら』
ワークショップから生まれた作品で主演は武田梨奈。
本作には旭川市出身の俳優 品田誠も出演。
トークでは川村清人監督とキャストが登壇。
ゆうばり映画祭への憧れや、
暗い映画にも関わらず観に来てくれた来場者への感謝を語りました。
文・木屋拓真(学生スタッフOB)