ゆうばり国際ファンタステック映画祭2015
【4日目】
メインプログラムのほとんどはこの日で終わりです。
今年の映画祭では全プログラムの上映前に
スポンサーCMと共に映画祭のオープニング映像が上映されます。
これは夕張の町にある映画看板から
映画のキャラクターたちが飛び出して
戦ったり踊ったりするもので
夕張の街並みを見慣れた人には特に楽しめるもの。
そして映像の最後では今年のポスターのように
シネガーくんがアディーレの上から顔を出して吠える。
人形とミニチュア模型で作られているのですが
一緒に流れるTHE TON-UP MOTORSの”北海道ブギ”も
ハマって、すごく気分が高まる映像なんですね。
この作品は飯塚貴士監督が
去年のゆうばりワークショップで
ゆうばりの子供たちと共に作ったものでした。
関係者や観客からも大人気で
塩田時敏さん曰く「今年の真のグランプリ」。
10:30 このオープニング映像のメイキングが
ゆうばり共生型ファームで上映されました。
飯塚貴士監督の新作で
斉藤工が声優としても参加している
「補欠ヒーローMEGA3」も併映
12:00 フォトセッション
毎年恒例の
上映作品のスタッフ/キャストや審査員らが
アディーレ会館前に集合して豪華な記念写真を撮ります。
閉会式のオープニングは
THE TONE-UP MOTORSがテーマ曲「北海道ブギ」を生演奏。
4日間何度も流れ、聞く度元気が出たのは僕だけじゃないはず。
まさか初めて一曲通して聞くのが、本人たちの生演奏になるとは。
会場のお客さんは大いに湧きました。
そして各賞の発表。
■インターナショナルショートフィルムコンペ部門
グランプリ:『今月のあの日』
優秀芸術賞:『ハードル』
『恵まれたマシーンV』
『Green Grows』
審査員特別賞:『拝啓アトム』
■オフシアター・コンペティション部門
グランプリ:『メイクルーム』
審査員特別賞:『眠れる美女の限界』
北海道知事賞:『歯まん』
シネガーアワード(批評家賞):『MIZO』
スカパー!映画チャンネル賞:『私たちのハァハァ』
(後日発表された
ファンタランド大賞(観客賞)は『私たちのハァハァ』
ファンタランド大賞イベント部門は『くちびるに歌を』)
グランプリ『メイクルーム』は
受賞者としては史上最高年齢50歳の森川圭監督作。
グランプリ受賞の驚きに言葉を詰まらせていました。
上映後の挨拶では、続編の台本は出来ており
3作目も考えていると話していたので
次回作支援金も手にしたことですし、
きっと来年には『メイクルーム2』が観られるのではないでしょうか。
審査員の総評で一番印象深かったのは西村喜廣監督。
「受賞できなかった監督たちも
ここに選ばれただけでも胸を張っていいことです」と涙していました。
西村さん自身も20年前に
『限界人口係数』が審査員特別賞に選ばれ
受賞者として登壇したことがあるんですね。
今年は審査員としてステージに立っている。
20年前に同じステージ上で、受賞を喜び、
「これからも映画を作り続けよう」と熱い気持ちを抱いていた
昔の自分を思い出したのではないかと思いました。
毎年、ゆうばり映画祭のプログラムの中で
個人的に一番楽しみにしているのが西村監督の企画。
商工会議所を借りて朝方まで
自主映画の上映やトーク企画を盛り沢山でやってくれた事が
僕がゆうばり映画祭の楽しさに目覚めたきっかけでした。
オホーツク網走フィルムフェスティバル(11月)にも
2年連続で来てワークショップをしてくれています。
映画関係者や一般観客に関係なく、自然に優しく接してくれる人ですね。
撮っている映画は血みどろの物ばかりですけど笑
この日の夜もゆうばりの飲み屋や屋台村は朝まで大盛り上がり。
僕が居られたのは残念ながらここまで!
最終日の5日目は、受賞作品の上映が行われ
アディーレ会館で「さよならビュッフェ」が開かれたよう。
ゆうばり映画祭愛してやまない多くの人が
アディーレ会館への感謝の気持ちを会館の壁に記しました。
アディーレ会館ありがとう!!
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本当に楽しい4日間でした。
もうすでに来年の夕張が待ち遠しい!
しかし、来年から会場はどこになるのか。課題は多いです。
来年以降も映画祭を開催するために
私たちにも出来ることは何でしょうか。
公式サイトの「ゆうばり映画祭応援基金」のページです
→コチラ
ぜひ一度読んでみてください。
4回に渡るレポートを
長々と読んでいただきありがとうございました。
映画祭に来たかったけど来られなかった方々に
このレポートを捧げます。
文・木屋拓真(学生スタッフOB)