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2022年5月28日(土)

第3回 土曜の午後のシネマトークは札幌ロケ 「香港の星」[レポート]

北の映像ミュージアムによる第3回目の「土曜の午後のシネマトーク」を5月21日に開催しました。今回取り上げた作品は「香港の星〜STAR of HONG KONG」(千葉泰樹監督、1962年)。トーク担当の加藤敦理事が、東京のシネマヴェーラ渋谷で2016年4月に行われた、千葉泰樹監督特集での主演の宝田明さんの舞台挨拶などについて話しました。

「香港の星」は、日本と香港の合作。香港のほか、シンガポールやマレーシアでも撮影されましたが、宝田さん演じる商社マンと、香港からの医大留学生(尤敏=ユー・ミン)、そのホームステイ先の娘(団令子)が偶然再会する場所として、冬の札幌も描かれます。まだ大きな雪像のない雪まつり、手稲山かと思われるスキー場、テレビ塔、北大のポプラ並木などが登場します。宝田さんの商社マンは札幌生まれ、北大卒の設定で、ユー・ミンに「道産子」という言葉と意味を教えたり、札幌の街を案内したりします。1962年2月の札幌ロケがクランクインだったようです。

左:宝田明(当時28歳)    中・右:札幌ロケのシーンを紹介

宝田さんは舞台挨拶で、“香港の真珠”と呼ばれたスター女優、ユー・ミンさんの思い出について話し、「香港の夜」「香港の星」「東京・香港・ホノルル」の千葉泰樹監督による香港三部作(いずれも宝田明、ユー・ミン主演)に続く、幻の4作目があったことを披露。「ユー・ミンさんから、結婚について相談され、相手がマカオのカジノの御曹司と聞いて、それはすぐに結婚しなさい、と言いました。それで彼女は引退して4作目はなくなりました。脚本もポスターもできていたんですが。東宝の会社からは、『宝田、お前がツバつけたからユー・ミンは引退したんじゃないのか』なんていわれました」と、いつもながらの大人のユーモアを交えて話してくれました。香港三部作は、「香港では2、3年ごとに上映しましたが、いつも何千人も集まる人気でした」と言い、「ユー・ミンさんは、いくつもの高層ビルのオーナーになって、やっぱりあの時結婚してよかったと思いました。残念ながら十数年前に亡くなりました」と懐かしんでいました。

左:宝田明さん舞台挨拶   右:来場者に気さくに声をかける宝田さん

宝田さんはつい最近まで第一線で活躍する一方、東京の名画座などで出演作が上映されると予告なしに訪れて、気さくにファンサービスに努めておられました。今年3月に急逝。訃報が流れた日には、共同通信が「ゴジラスターのタカラダ死去」と海外向けに配信するなど、最後まで銀幕のスターでした。

オマケ! 直筆サイン色紙とイベントでボードに書いたサインを披露


 

次回シネマトークは6月18日(土)午後1時半〜、かでる2.7・1050室 「北海道×アニメ〜アニメの中の北海道」のテーマで大石和久理事がお話しします。